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忘却百年愁の宿から

logbook #272 泥湯温泉 奥山旅館








突然ワタシの目に飛び込んできた
2016年7月の火災により奥山旅館全焼という文字
宿泊客は無事だったものの
一人の若い男性従業員の方が命を落としてしまいました
この時も元気に働く彼の姿を見ているだけに
本当にショックな悲しい出来事でした

改めまして心よりご冥福を申し上げます


奥山旅館①1
今はなき宿泊棟の本館前にて

泥湯温泉”奥山旅館”は秋田、宮城、岩手をまたぐ栗駒山に広がる栗駒国定公園内
高松岳の山懐に湧く名湯の鄙びた温泉地の宿です
もう一軒の小椋旅館とは対照的に
古き良き湯治場の雰囲気や外観を残しつつ
館内は綺麗にリニューアルされ
バリエーション豊かなお風呂や冬季のお得なプランを打ち出すなど
老若男女、登山客・観光客から湯治客まで
幅広い層に人気の宿です

その奥山旅館にワタシ達が宿泊したわずか2ヶ月後に
突然飛び込んできた悲しいニュースに
ただただ唖然とするばかりでした

現在(2017.12)は焼失を免れた”大露天風呂”と”天狗の湯”のみ
立ち寄り入浴を営業しているのみで(11月中旬より冬季休業に入っています)
残念ながら宿泊棟である本館は更地となってしまいましたが
復活の日に願いを込めてレポートを残します


【混浴内湯】

奥山旅館①10

今はなき宿泊棟の本館内の内湯です
玄関ロビーより長い廊下を進んだ先にあり
脱衣所は男女別ですが混浴の内湯になります

ワタシ個人的にはこの宿で一番お気に入りの浴室
木造りの壁に高い湯気抜き天井と太い梁
御影石で縁取られた湯船の周りは岩風呂風になっています
源泉ホースが張り巡らされた感じは何か化学工場の様で独特ですが
それもまた味があるように思います

奥山旅館①9

奥山旅館①8

湯気が立ち込める薄暗い浴室内に
外の自然光が差し込み
ぼんやりとした白熱球に
浴室の板張りの影がなんとも言えない色を創り出します
湯船からのこんな何気無い光景に
しばしうっとり♪

奥山旅館①16

奥山旅館①18

”川の湯源泉”の硫黄泉
白濁したお湯は光によって微妙に色を変えていきます

奥山旅館には4つの源泉があります

1.川の湯源泉
硫黄泉
♢混浴内湯・女性内湯

2.天狗の湯源泉
酸性 硫化塩泉
♢天狗の湯
混浴露天風呂
男女別内湯
家族風呂

3.新湯源泉
単純泉
♢大露天風呂

4.目洗い湯源泉
酸性ー含硫黄・アルミニウム
硫化水素泉
♢足湯
地獄地帯の目洗い地蔵の足元より湧出
目洗いといっても酸性が強いので目は洗えません

ワタシ達がゆったりと内湯を楽しんでいると
後から若いカップルさんが入ってこられました
軽い挨拶を交わした程度ですが
それぞれリラックスしてお湯を楽しむ光景
ほのぼのした昔ながらの湯治気分を味わえました

奥山旅館①22


【大露天風呂】

宿泊棟より一旦外に出て本館の隣にある男女別の露天風呂です
”大”露天風呂という名前の通りかなり広い湯船
単純泉ということですが湯底には泥がたまり
湯船の周りの柱には泥湯ではお約束の”泥手形”が☆
流石に深夜に見ると
かなりホラ~ですねww

奥山旅館①31

奥山旅館①34

もともとは混浴だった湯船を男女別に分けてあるのですが
それでもかなりの広さなので
昔は相当広い混浴露天風呂だったでしょうね
その頃に入りたかったな~

この時は若い男性がお一人入浴されていましたが
勝手な混浴をww快く受け入れてくれました
ありがとうござます☆

この大露天風呂の隣には
泥湯温泉の地獄地帯があり
山肌が露わになったワイルドな光景が広がっています
もちろん火山性のガスが噴出しているので
立ち入り禁止区域になっています

ここ奥山旅館では今回の火災以前にも
2005年12月に硫化水素による事故が発生
一家4人が亡くなるという痛ましい事故が起きています
地獄地帯前の駐車場でボール遊びをしていたお子さんが
ボールを追った際にガスの溜まったくぼみで倒れ
助けに行った家族も次々と犠牲になってしまったというもの

地獄地帯を抱える温泉地では冬季の硫化水素ガスが懸念されていました
地熱によって溶けてしまった雪のくぼみ(雪洞)には硫化ガスが溜まりやいそうです

この悲しい事故をワタシ達は教訓にしていきたいと思います
心よりお悔やみ申し上げます


【天狗の湯】

大露天風呂と同じく離れにある湯小屋
混浴の露天風呂の他
男女別の脱衣所と内湯、家族風呂があります

奥山旅館②13

湯気が立ち込める男女別の内湯
やっぱり夜で誰もいなかったので
ここでも”セルフ混浴”してしまいした~
宿泊棟の内湯同様、木造りの壁がいい雰囲気です
湯加減も丁度よく
冬は露天風呂の上がり湯にぴったりですね

奥山旅館②4

奥山旅館②8

混浴露天風呂には5~6人が入れる長方形の湯船が2つあります

夜は暗くて良くわかりませんでしたが
奥には川が流れていました
ここは露天風呂といっても
ほとんどが屋根に覆われた半露天風呂の様な造り
眺望はそれほどないものの開放感はありました
夏の紫外線や冬の雪の日も安心して入れそうです

奥山旅館②20

朝は殿方がお一人入浴していました
「お邪魔しま~す」♡
ここは濁り湯なので
入ってしまえば恥ずかしさはあまりありませんよ♪

奥山旅館②21

1200年前、病に苦しむ乙女が温泉に浸かろうとするも透明なお湯だったため
恥ずかしさのあまり、お湯に入れずにいました
この泥湯温泉の岩山には古くから天狗が隠れ住むといわれ
突如乙女の前に天狗が現れると透明なお湯を泥の様なお湯に変え
無事に乙女は温泉につかる事が出来て
病も治ったという素敵な天狗伝説が残っています

実際に泥湯温泉の薬師神社には
天狗が祀られています

今、奥山温泉はまさに窮地に立たされていますが
この様な山あいの温泉地というもの
古の時より幾度となく災害など自然の脅威にさらされてきた事でしょう
それも先人達が苦難を乗り越え、今に伝わっているのだと思います

火災の後、2017年より残った大露天風呂と天狗の湯のみ
立ち寄り入浴を開始
2018年の春より新たに宿泊棟建設に着手するとの事です
過去の災害を教訓に新たな出発を心より期待いたします

きっと今も岩山の陰から
天狗が見守っている事でしょう

奥山旅館②33
あまりの気持ち良さで
いつも様に爆睡~♪ww


今は焼けてしまった宿泊棟
その在りし日の帳場の上には
「忘却百年愁」という文字が掲げられていました

幽澗 常に瀝々
高松 風はしゅうしゅう
其の中に半日坐すれば
百年の愁いを忘却す

これは禅語の”寒山詩”という詩の”一餐霞子あり”という
五言八句の後半の四句の一節です

この詩人が愛し、時を過ごした寒山という山は
まさに”何もない”境地
「慌ただしい俗世間を離れ
風通る老松の下に座り半日も過ごせば
百年のつのる人生の憂いなどは
うすっかり忘れてしまうものだ」という詩です

何気無い禅語にハッとさせられたワタシは
思わず肌身離さず持っていたスマホを
この後部屋のバックの中にしまってきました(笑)

ワタシ達の生きる現代社会
便利さと豊かさの履き違いに気付かず
常に時間に追われる様に過ごしています
そして”自分がどうしたいのか”という生き方から
”人にどう思われるのか”という
大切な自分の価値観から逸れてしまう毎日を
送ることも多くなった様な...

寒山の詩が言う通り
この様な自然に抱かれて時を過ごすことは
大切だと誰もが知っているけど
実際にそんな生活に身を置くことは不可能なワケです

この詩が語りかけているのはきっと
慌ただしい雑踏や喧騒の中にいても
心の中には山々の四季の美しさや風を感じる事が大切だという事や
新たなものや華やかさばかり追い求めず
”当たり前”や”何もない事”への感謝を持つ事で
人生の全ての憂いはちっぽけに見えるものだと
諭してくれている様に思えました

奥山旅館②39

そんな思いの中で過ごした静かな泥湯温泉の朝
1日も早い復興を心より願います






みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

【泥湯温泉 奥山旅館】
~2016.5 訪問~

みうたんお気に入り度☆☆☆☆☆

【住所】 秋田県湯沢市高松字泥湯沢25
【☎︎】 0183-79-3021
【入浴料】 500円
【入浴時間】 10:00~17:00
【定休日】 現在立ち寄り入浴のみ(2017.12現在)
冬季休業11月下旬~4月下旬

【HP】 奥山旅館HP

今回の宿はここからがお得♪




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木地師の温泉宿

logbook #271 泥湯温泉 小椋旅館







秋田県のメジャーな温泉地といえば
乳頭温泉郷や玉川温泉の名前が真っ先に思い浮かびますが
秋田南部、宮城・岩手との県境に跨るように聳える
名峰栗駒山の裾野に広がる栗駒国定公園の山懐深くにも
歴史ある名湯があります

景勝地である”小安峡”や日本三大霊地の”川原毛地獄”の程近く
まるで昭和初期から大正時代にタイムスリップしたような
素朴な集落の「泥湯温泉」
ブナの原生林に囲まれた静けさと
山肌の露わになった地獄地帯から湯気が噴出する荒々しさの入り混じった
地球の息吹が脈々と息づく温泉地です

小椋旅館3

2軒の宿からなる泥湯温泉(豊明館は休業?)
今回訪れたのは最も古い「小椋旅館」
創業は明治時代という老舗旅館です

もう一軒の「奥山旅館」とは対照的な素朴な外観
あまり商売っ気を感じることのない佇まいは
逆に老舗旅館の貫禄を感じます

小椋旅館6

細い路地を挟んで母屋である宿泊棟と浴室棟が向かい合って建っています
どちらも焦げ茶や黒を基調とした木造建築
母屋で立ち寄りの受付を済ませると
向かいの男女別内湯を案内されます
小椋旅館の内湯の湯はかなり温泉ツウを唸らせる
上質のお風呂と聞いていますが
今回の目的は離れにある混浴の露天風呂☆
その旨を女将さんに伝えると
「ああ~露天風呂ね、ちょっとぬるいかも..」との事
それでも良いと伝えると場所を教えてくれました

きっと露天風呂希望の場合は
こちらから申し出ないと教えないシステムなのかも

小椋旅館7

宿から100m程離れた川沿いに
目的の露天風呂はありました☆
小ぶりな脱衣所に東屋風の屋根に覆われた湯船
浴槽は5~6人が入れそうな大きさです
特に囲いもなく”気づけばそこにある”的な開放感があります

早速脱衣し手前のお湯に足を入れると....人肌...ww
冷たくはないけど、ちょっと躊躇してしまう湯温
もう5月のGWとはいえ、秋田栗駒はまだ肌寒い
正装になったもののアタフタしちゃいました(笑)

小椋旅館12

でも!よく見れば
浴槽は1/3でちょっとした仕切りがあり
奥の狭い方に足をつけてみたら
結構温かい☆
決して適温!ではないのですが
まだこちらの方が入浴できそうなので
こちらに入ってみました

それでも肌寒かったのですが
塩ビパイプから流される源泉にピタッとくっついていれば
なかなかいい湯加減♪
終始ここから離れられませんでした

他の方のブログなどを見ると
逆に熱過ぎて入れない様な感じだったのにな~
季節によるのかしら

小椋旅館15

小椋旅館17


浴槽のお湯は白濁した濁り湯ですが
塩ビパイプから出てくる新鮮な源泉は無色透明でした
ほんのり硫黄の香り
源泉井戸?の蓋には”天狗の湯”の文字
これはお隣の奥山旅館の混浴露天風呂の源泉名と同じ
という事は同じ源泉!?
だとしたら酸性の硫化塩泉ですね
それを物語る様に
源泉井戸付近のパイプには硫黄成分がこびり付いていました

小椋旅館18

泥湯温泉の近くには木地山という山があり
木地師が住んだ山でもあります
(木地師=ろくろを使って木工品を作ったり加工を行う人)
木地師発祥の近江の国の皇室の家来で
太政大臣”小椋秀実”が地域の杣人(きこり)に技術を伝承し
木地師として全国各地に広がったとされます

小椋旅館の”小椋”は
まさに木地師に多くみられる姓のひとつで
鳴子や土湯に代表される”こけし十系”にひとつに数えられる木地山系こけし
そのこけし作り名人の”小椋久太郎”(昭和8年没)こそ
小椋旅館の女将の祖父に当たるんですって

なかなか歴史深い旅館なんですね

小椋旅館16

小椋旅館21

湯船から山々を見上げると、そこには
まもなく新緑の季節を迎えようとしている
泥湯温泉の景色がありました

1200年の歴史を刻む
この静かな温泉地
遠い昔にタイムスリップしてしまった様な感覚は
現代社会で失われてしまったワタシ達日本人の
遺伝子が求める”田舎像”の様な気がします
どんなに時代が変わろうとも
これからも変わらぬ素朴さがずっと
受け継がれていく事でしょうね

小椋旅館25






みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

【泥湯温泉 小椋旅館】
~2016.5 訪問~

みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 秋田県湯沢市高松字泥湯沢25
【☎︎】 0183-79-3035
【入浴料】 300円
【入浴時間】 5:00~18:00
【定休日】 冬季休業

【HP】


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鷹の湯流の贅沢♪

logbook #270 秋の宮温泉郷 鷹の湯温泉








ワタシの大好きな稲庭うどん
日本のうどんブランドで一番好き☆
1665年創業以来、佐竹藩御用達であり御朱印を拝領し”稲庭うどん”という名称を唯一許された佐藤養助総本店のある秋田県湯沢市にやってきました!
もちろん今回も美味しい稲庭うどんを頂きましたよ♪

秋田県というと、ワタシが子供の頃はメチャ遠いイメージ
さらに昔は”陸の孤島”とまで言われた僻地でしたが
今では新幹線や高速道路など交通の急速な発達とともに
その距離感はかなり縮まってきたと思います

秋の宮温泉 鷹の湯①2のコピー

特に今回訪れた秋の宮温泉郷は県の南部の宮城県境付近に位置し
よく行く鳴子温泉郷からは鬼首を通ると約40分と意外に近かった事に驚きました☆
それでも鬼首道路から仙秋サンラインを抜けると
そこは大自然に囲まれ人里離れた秘境
この日は天気も良く5月の新緑が始まる頃で
陽の光に山の緑がキラキラと輝いていました



【混浴半露天風呂】

混浴半露天風呂7

混浴半露天風呂8

秋の宮温泉郷は秋の宮山荘・稲住温泉・宝寿温泉・おなじみ荘・新五郎湯・保養センター太郎兵衛・松の湯温泉・鷹の湯温泉などの温泉から構成され現在12軒の宿があります
その中で最も古く”秋田最古の温泉”と言われるのが今回の”鷹の湯温泉”

木造2階建ての玄関部分(一部3階建て)は昭和のイメージを残す鄙びた宿
それでも創業は1885年(明治18年)と130年の老舗
現在の小山田さんで4代目を数えます
もともと湯治宿として始まった鷹の湯温泉
地域の農家の方々が農閑期に集まり、疲れた体を癒しながら冬の間は賑わっていたそうです
旅館部が始まったのは昭和40年頃だそうですが
今でも自炊部は残してあり、本館前の役内川に架かるプライベート吊り橋!?の対岸に”河鹿荘”として残してあります。自炊ファンにとっては嬉しい事ですね。

秋の宮温泉 鷹の湯①18のコピー
吊り橋の向こうに自炊棟である”河鹿荘”があります

秋の宮温泉 鷹の湯①16のコピー
吊り橋の横にはモウモウと湯けむりをあげる源泉井戸☆

部屋数20室の家族経営である鷹の湯温泉
源泉豊富なお湯を楽しむ浴室は全部で6つあります

◻︎混浴大浴場
◻︎ご婦人専用内湯
◻︎混浴半露天風呂
◻︎ご婦人専用露天風呂
◻︎足湯
◻︎混浴野天風呂
(自炊部の河鹿荘にも混浴の内湯があるそうです)

浴室の数もさる事ながら、そのひとつひとつのお風呂のクオリティーの高さが素晴らしい♪
先ほどは冒頭で”僻地”や”陸の孤島”という表現をしましたが
これならわざわざ時間と経費をかけてでもお湯を楽しみに来る
という気持ちがわかります

ワタシ的にお気に入りだったのは
この混浴半露天風呂☆
湯船はふたつあり杉材で縁取られた四角の湯船と岩風呂
どちらも3~4人は入れそうな広さです
その名前の通り湯船は大きな屋根で覆われているので、雨はもちろん
雪深い秋の宮でもゆっくりと湯浴みができますね
もちろん夏は紫外線を避けてくれるので、女性には嬉しい造り☆
夏は風通しが良さそうですね

混浴半露天風呂21

混浴半露天風呂9

秋の宮温泉郷には50以上の源泉があるという湯量豊富な地域
鷹の湯温泉の泉質はナトリウム-塩化物泉
源泉温度72℃の源泉掛け流し
高温のため加水してあります
特徴はとてもクリアな透明度の高いお湯
秋田美人と言われるように、ここのお湯にあやかって美人になりたい♪

混浴半露天風呂16

混浴半露天風呂のすぐ前は混浴野天へ続く遊歩道
綺麗な景色と川の流れを見ようと立ち上がれば
ご覧のように丸見えになります
なので女性はご注意をww

IMG_6697のコピー

夜の半露天風呂もまた幻想的♪

IMG_6699のコピー
奥の石垣の向こうがご婦人専用露天風呂です
湯船から贅沢にかけ流されるお湯が
涼んで冷えた体に気持ち良い~♪



【足湯】

本館から出て庭を通った先の東屋風の足湯
そのまま進むと混浴野天風呂に続く遊歩道沿いにあります

秋の宮温泉 鷹の湯①12のコピー

川の流れを眺めながら
リラックスした時間を過ごせますね




【混浴野天風呂】

混浴野天風呂1
混浴半露天風呂の前を通って野天風呂へ

混浴野天風呂4
坂を下りた先に簡易的な脱衣所と野天風呂があります

この宿の名物風呂のひとつでもある混浴野天風呂
先ほどの混浴半露天風呂の前を通り
河原の方へ降りていきます
この宿で最も役内川に近く本館から離れているので
その名の通り野湯に浸かっているような感覚でした

大雨などで役内川が増水すると
完全に水没してしまうほど川に近く作られた岩風呂で
余裕で10人以上は入浴できる広さがあります
夏は裸のまま川で水遊びができそうですよ
ワタシ達が訪問したGWの役内川は春の雪解け水で
目が醒めるような冷たさ!
川のところまでハダカで行ってみましたが
正装での水遊びは断念しました~

混浴野天風呂7

混浴野天風呂8

混浴野天風呂20

向こうに見える鷹の湯の建物と源泉井戸から立ち上る湯煙りを眺めながら
耳には竹筒から流れ落ちるお湯と渓流のBGMが心地よく届きます
日常の”時間の流れ”という概念が全く通用しない世界ですね
ここでは慌てる必要も急ぐ事もありません
スマートフォンと腕時計を忘れる1日も
時には大切なのかもしれませんね

夜の野天風呂
闇の中で更に五感が研ぎ澄まされます
リラックス~♪

IMG_6658のコピー




【混浴大浴場】

高い湯気抜き天井と広々とした浴室空間☆

秋の宮温泉 鷹の湯①22のコピー

秋の宮温泉 鷹の湯①23のコピー

鷹の湯温泉で最も有名かつ人気の浴室がココ”混浴大浴場”
杉材で縁取った長方形の湯船がコの字型に配置されていて印象的です
それぞれ源泉が注がれていますが、微妙に温度が違っていました

その中でも浴室に入って左側の湯船はご覧の通り
”立ち湯”になっていて深さが130cm!
ワタシは152cmなので真っ直ぐ踵を付けて立つとギリギリ立っていられる深さです
鉛温泉 藤三旅館の白猿の湯が公式発表で125cmとなっているので
こちらの方が深いはずですが、実際には鉛温泉の方が深いと思います
立ち湯では深い分、水圧(湯圧)が全身にかかるので
全身の血行促進に効果があるとされています
くれぐれもお子様や酩酊状態での入浴にはご注意願います

秋の宮温泉 鷹の湯①27のコピー

IMG_6717のコピー

その他、奥のエリアには”打たせ湯”と洗い場があり
もうひとつ小さめの岩風呂がありました

内湯なので密閉された空間でありながら広さがあるので
さほど窮屈さは感じられません
ぼんやりとした白熱球に照らされた浴室内では
源泉が湯に流れ落ちる音と、贅沢に床一面にかけ流される
お湯の音だけが響いていていました

ひとつひとつのお風呂が
とても個性的で素晴らしい秋の宮温泉 鷹の湯温泉
ワタシが一推しする訳がお分かりいただけたと思います

IMG_6746のコピー

歴史ある自然に包まれた一軒宿の温泉
ここでは
ただただ時の流れに身を任せ
ゆったりとした時間を過ごして頂きたいと思います

せっかく旅行に来たのだから
観光地やおみやげ屋さんを忙しく巡るのではなく
「何もない」秋の宮で
時間を贅沢に使うのもいいですね

ここに来たのなら「何もない」と嘆く事はせず
「何もない」という事を楽しむ
これが”鷹の湯流”の贅沢です




みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

【秋の宮温泉郷 鷹の湯温泉】
~2016.5 訪問~

みうたんお気に入り度☆☆☆☆☆

【住所】 秋田県湯沢市秋の宮字殿上
【☎︎】 0183-56-2141
【入浴料】 630円
【入浴時間】 11:00~14:00 (年末年始・GW・お盆は要確認)
【定休日】 不定休(要確認)

【HP】 秋の宮温泉郷 鷹の湯HP


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2016.11.06 まごろく?
まごろく?

logbook #230 乳頭温泉郷 孫六温泉



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全国の混浴温泉を渡り歩く中で
街中温泉もあれば観光温泉街の温泉あり
シーサイドビューのおしゃれな温泉など色々なカタチに出会えます
そんな幾つかのジャンルに分けられる温泉地の中でも
やはりワタシ達日本人のDNAをくすぐる温泉地といえば
いわゆる”秘湯”と呼ばれる山奥の温泉地ではないでしょうか

生まれ故郷や田舎を思い出させてくれる
郷愁を感じられるような宿☆

孫六35
~「ただいまぁ」と言いたくなるような孫六へのアプローチ~

でも秘湯と呼ばれてきたそのほとんどの宿も
実際に足を運んでみると
場所だけ見れば”秘湯”の要素はあるものの
建物や部屋は現代風隠れ家的にお洒落にリニューアルされ
携帯電話の中継基地からWi-Fi、ウォシュレット完備に至るまで
ホスピタリティー的には街中温泉や観光地温泉と
なんら変わらぬ”秘湯風”温泉が多くなってきた気がします

乳頭温泉郷と聞けば秋田を代表するメジャー温泉地のひとつであり
まさに”秘湯”という響きがマッチする印象でしたが
最近では外国人観光客も増加している事もあり
ここ乳頭温泉郷にも現代化の波が押し寄せ
温泉郷内の宿も次々とリニューアルされてきている現状に。
宿も組織運営というか人材育成にも力を入れ
最高のホスピタリティーを提供してくれています

でも心のどこかでは真の”秘湯”を求め
かつて、つげ義春の追い続けた世界観を探したくなります

孫六19a

そんな中で昔ながらの秘湯のカタチを残す宿が
温泉郷の最奥にある「孫六温泉」です

田舎の原風景に見るような小さな集落に似た外観で
3つの湯小屋と6つほどある建物からなり
増築や改築は見られるものの、お世辞にも洒落た感じは一切ありません
部屋もエアコン、テレビはなし、広縁や床の間もない6畳の部屋
蛍光灯からは子供の頃を思い出させるような
スイッチの長い紐が下がっていました(笑)
まさしく乳頭温泉のイメージにマッチした鄙びた宿であり
時代の流れに一切媚びることはしないという印象です

孫六14
~混浴露天風呂”下の湯”~後ろの小屋は「湯瀧」~

1902年(明治35年)に農林技師が密かに湧くお湯を発見
人伝いにこのお湯を耳にした田口久吉(久吉爺)は
生まれつき病弱な身体を治そうとこの地を訪れ
自ら笹子屋を建て湯治を行いました

三週間後には全身の調子がみるみる良くなり
その後完全に回復し、このお湯を広めようとこの場所を買い取り
1906年(明治39年)に湯治場を開いたのが「孫六温泉」の始まりと言われています

ちなみに初代の”久吉爺”は
その後も健康に過ごし79歳という長寿を全うしたそうですよ♪

「孫六」というこの名前
これは先祖代々からの屋号だそうです
田舎では同じ姓が多いため
今でも屋号で呼び合うことも多いのです

現在で4代目となるこの宿
昔ながらの茅葺き屋根を残すなど
”つげ義春”が愛する温泉のひとつとして
その湯治の面影を今に残しています

孫六12
~混浴露天風呂”上の湯”~

お目当のお風呂は湯小屋が3つ
1つ目は男女別内湯「唐子(からこ)の湯」
(”からこ”とは”河原の方”という意味でこの地方の訛りのようです)
2つ目の湯小屋は「石の湯」
女性専用露天風呂、混浴内湯と混浴露天風呂2つ
その露天風呂の中に3つ目の湯小屋「湯瀧」という打たせ湯があります

混浴の露天風呂は「石の湯」の内湯に近い”上の湯”と河原に近い”下の湯”の2つがありますが
湯の温度は”上の湯”の方が高め
混浴内湯からオーバーフローした廃湯に別源泉を混合させたお湯が溜められています

”下の湯”は”上の湯”の廃湯がそのまま溜められた感じ
なので一番新鮮なお湯は、おそらく混浴内湯ではないでしょうか☆
もちろん4つの源泉を持つ「孫六温泉」
唐子の湯の男女別内湯も新鮮なお湯を使用しています

孫六30

混浴内湯の「石の湯」
名前の通り大きな岩を利用した湯船があり
その上に小屋掛した造りの湯小屋☆
床の色の変色具合や木造りの壁に
白熱球の柔らかい光はとても居心地がよく
湯気抜きのある高い天井のお陰で窮屈感もありません

岩の割れ目からの湧出口と湯底から自噴するお湯☆
ご覧のように乳白色のお湯で人気の乳頭温泉には意外な透明なお湯
源泉は多少の湯の華が舞う濁り湯の単純温泉の50℃
(乳頭温泉郷のHPではラジウム泉と表記)
日によって多少色を変えるようで
このお湯が濁れば”雨”澄めば”晴れ”になると言われています

昔から「石の湯」にカップルや夫婦で入ると
末長く幸せでいられるという縁起の良いお湯なんですよ

孫六32

雪深い秋田の人たちは芯が強く素朴な方が多いと聞きます
孫六の方達も口数は決して多くはありませんが
「湯守」としての役割をしっかりこなす姿勢が伝わってきます
過剰なサービスこそありませんが
地場ものの食材を使った家庭的な食事や
帰りがけの「またきてくださいね~」という笑顔が
ワタシにとっては最高の温かいホスピタリティに感じました


みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 秋田県仙北市田沢湖田沢先達沢国有林
【☎︎】 0187-46-2224
【入浴料】 500円
【入浴時間】 9:00~16:00
【定休日】 なし

【HP】


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2016.09.23 陸の孤島へ
陸の孤島へ

logbook #225 杣(そま)温泉 湯の沢湯本 杣温泉旅館



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ノースブルー(みうたん的に東北のことです 笑)は今でこそ交通網の発達により
気軽に行ける場所になりましたが
2010年の新青森までの東北新幹線全面開通するまでは
決して”ちょっとそこまで...”的な場所ではありませんでした

ましてや交通のアクセスが比較的よかった奥羽山脈の東側(宮城・岩手)に比べて
西側(山形・秋田)は、今でこそ山形新幹線や秋田新幹線、同様に山形道、秋田道などが
発達したことによって以前に比べればアクセスしやすくなりましたが
一昔前まではアクセスも悪く、冬はとても雪深いせいで
地理的には近いようで遠い「陸の孤島」と呼ばれていました

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そんな陸の孤島の中でも素晴らしい温泉が多く
”乳頭温泉郷”を始め”玉川温泉””後生掛温泉””泥湯温泉”など数え切れないほど☆
どれもまさに秘境と言えるロケーションばかりですが
更に山深い場所に素晴らしい温泉があります
地元の人からは「秋田山」と親しまれる
標高1454mの「森吉山」の北麓の山裾を流れる小又川の上流
うっそうとしたブナの原生林に囲まれた静かな一軒宿
「杣(そま)温泉 湯の沢湯本 杣温泉旅館」です

秋田市から鹿角市へ抜ける小又峠
人工湖である太平湖の森吉ダムへ向かう県道309号線から逸れた
小又川の支流沿いにある鄙びた温泉宿
宿泊者には昔ながらの地元の食材や川魚、時には熊肉など
杣温泉の”あるがまま”を提供する宿で
現在のご主人は、なんと現役バリバリのマタギでもあります☆
実際に館内に入ると彼の戦利品!?のクマの剥製や毛皮が並べられています

杣温泉旅館から一歩表に踏み出すと、そこは手つかずの自然
ちょっと散歩でもしようものなら
”ある~日、森の中~クマさんと~♪”なんて確率が高そうな空気が漂います
ご主人も「クマなら良くこの周りで見かけるよ~」と
秋田弁で豪快に笑いながら話していました...やばいでしょ~(汗)

そんなご主人の手作りでもある混浴露天風呂♪

杣22

杣温泉旅館には露天風呂の他に男女別の内湯があります
混浴の露天風呂は内湯とは繋がっていないので
一度表に出て入浴するタイプのお風呂です

男女別に分かれた脱衣所も、かなりしっかりとした造りで
これなら女性の方も安心して脱衣できそうですよ

露天風呂はとても広く
10~15人はゆっくり入れそうな広さを持ちます
お湯はナトリウム・カルシウム塩化物硫酸泉
無色透明のお湯もほどよくすんなり入れる感じでした
訪れたのが夏のお盆過ぎだったせいか
熱過ぎもせずちょうどいいです

夏は気軽に立ち寄り入浴が可能ですが
冬季になると雪深いこの地域
宿泊客がいない限りは、毎回露天風呂の掃除をするのは骨が折れるとのことで
基本的に混浴露天はクローズにするそうです

杣23

湯底には石のタイルも引いてあり、とても凝った造りになっていますね
視覚的な印象ってとても結構大事だと思います♪

葦簀の囲いこそあるものの閉塞感は全くなく
(葦簀はなくてもいいのですが、目の前の駐車場から丸見え...)
露天風呂の山側の斜面からはブナの木々がアーチを作るように迫ります

此処には宿の前に流れる支流の川の音と
所々の山肌からは湧き出た山水がちょろちょろと流れ落ちる音
時折山からの風に揺れるブナの枝の音が心地よく
まさに最高のリラックス気分になれます

冒頭にも記したように
交通網が発達する以前は
陸の孤島としてなかなか足を伸ばせる場所ではなかったこの地域
江戸からの陸路よりも京の都からの海路の方が便が良かったようで
未だに山形(鶴岡)や秋田(角館など)には京の文化が残っています
だからこその独自の文化が守られてきました

同時に杣温泉のような”秘境”も
ワタシたちから見れば
”そうは簡単には行けない場所”イコール
どこか”特別な場所”のような感覚があり
その大自然いっぱいの空気と
普段では決して味わえない転地効果が
より温泉の効能を高めてくれるのかもしれません

冒険気分で杣温泉を訪ねてみるのもいいかも♪

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みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 秋田県北秋田市森吉字湯ノ沢7
【☎︎】 0186-76-2311
【入浴料】 400円
【入浴時間】 7:00~20:00
【定休日】 不定休(要確認)

【HP】 湯の沢湯本 杣温泉旅館


参考であり、変更もしくは過去のデータである恐れがありますのでご理解ください

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