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2015.10.03
温泉のカタチ
温泉のカタチ
logbook #175 平家平温泉 こまゆみの里
ワタシが生まれるずっと前の
日本の高度経済成長期
国民の娯楽のひとつとしての”温泉”が一大ブームとなり
観光の大衆化、大量化、広域化によって
全国の温泉地は大きく変貌を遂げていきます
両親から話を聞けば
当時の新婚旅行のメッカは熱海という時代
白いスーツケースのカップル(アベック 笑)の姿
”湯治場”という温泉地のイメージが一掃され
熱海を中心に大型ホテルが次々と出現していきます
1973年の石油ショック、その後のバブル崩壊
2011年の東日本大震災の追い打ちにより
団体客の足が途絶え
温泉地を取り巻く環境は年々厳しさを増していきました
ワタシ達も全国を回りながら
当時の”遺産”となてしまった
ゴーストタウンのような温泉地をたくさん目にしています
関東圏のワタシは子供の頃に
”聚楽よ〜ん”と悩ましげにポーズをとる
マリリンモンロー(的な)女性のCMや
男の子が大きな魚を抱える”伊東に行くならハ・ト・ヤ”のCMなど
記憶に残っています
良き時代でしたね
栃木県を代表する鬼怒川温泉郷も
当時繁栄を極めた温泉地のひとつですが
ココも例外ではなく観光過疎化の影響を
ダイレクトに受けています
しかし今でも密かなる温泉ブームの
復活の兆しはあります
ただ”形”が変化してきました
団体客を受け入れるデラックスな大型ホテルから
個人のお客さんを大切にする温泉宿や
秘湯・湯治場の鄙びた雰囲気を残しつつ
和とモダンのテイストを上手く癒合する形をとり
それを大々的なCM戦略から
口コミ・ネットの時代背景に合わせ
”隠れ家”的要素を旨味に集客する形へと
時代は変化してきています
ただ広いだけの大浴場より
露天風呂付き客室を設け
宿泊客同士があまり顔を会わせることのない静かな宿が
主流になりつつあります
倒産した大型ホテルを買い取り
全面的に今の潮流に合わせた作りと戦略によって
全国各地で成功を収めている”星野リゾート”が
いい例ですね
今回は時代の遺産になりつつある
大型ホテルやリゾートマンションの立ち並ぶ
鬼怒川温泉を抜け
さらに栗山村から川俣を過ぎ
人里離れた”奥鬼怒温泉郷”にやってきました
平家の落人伝説が残るほど
人を寄せ付けることのなかった秘境
道路整備により秘境が秘境でなくなりつつある現在
新しい形の”個人満足”の魅力的な宿が
点在する温泉地として人気の奥鬼怒温泉郷
女夫淵温泉の数キロ手前にある
”平家平温泉”と名のつく一軒の温泉宿
”こまゆみの里”
1984年創業の比較的新しい宿
館内は樹のぬくもり漂う素敵な空間です
ちなみに館内に使われている様々な古木は
どれも樹齢何百年だそう☆
敷地面積13,000坪の中に
混浴の露天風呂を始め
母屋や幾つかの宿泊棟を結ぶ
渡り廊下が伸びています
男女別の内湯の他に
女性専用露天風呂と混浴の大露天風呂
特に露天風呂からは
鬼怒川の流れと
奥鬼怒の山々を見渡せる
最高のロケーション
栃の木をくりぬいた丸太ブロに
一気に体を沈めると
お湯が滝のように音を立てて
かけ流されていきます
この音
この感じ
メチャメチャ贅沢〜
家庭用の浴槽では
ついついお湯が勿体無いので
この”ざぶ〜ん”はしませんからね(笑)
マタギの里といわれるだけあって
こまゆみのご主人のお話では
先日も眼下の鬼怒川の河原を
ツキノワグマの親子がお散歩していたそうです
そうココは彼ら自然動物のテリトリーでもあるのです
うまく共存共栄が大切ですね
温泉宿を切り盛りするという事は
自然界のすべての事を受け入れる覚悟も必要なんだろうな
感謝の気持ちと決断☆
自然界からの恩恵は
時として災害という形で
すべてを奪い去っていく事もあります
2013年2月25日に震度5強の栃木での大地震では
こまゆみの里の湯脈が変わり
温泉が一時ストップしてしまったそうです
オーナーも一時は廃業も考えたそうですが
現在はしっかりお湯も戻ってきました
本当によかったです☆
自然を相手に
日々温泉を切り盛りしてくださる
湯守の英雄の方々へ
心から感謝です
すべてのものは時代ごとに形を変えていきます
それは"進化”であるものもあれば
”退化”の場合もあります
”温泉”と一口に言っても
長い歴史の中で
地域に根付き
人々の生活習慣の中でなくてはならない
湯治場としての温泉地の姿
熱海の"金色夜叉〜尾崎紅葉"や鉛温泉の"銀(しろがね)心中〜田宮虎彦"
四万温泉の”風の便り〜太宰治”
湯ヶ島温泉を舞台にした"伊豆の踊子〜川端康成" などに見る
文豪の愛した温泉のイメージ
レジャーを楽しむ観光地としての温泉
癒しを求める ”癒し”の温泉
時代によって求めるニーズも変わり
宿の形も変化していく
それでも日本人の心にある
不変的な拠り所としての”温泉”
であることは間違いありません
みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪
【平家平温泉 こまゆみの里】
みうたんお気に入り度☆☆☆
【住所】 栃木県日光市川俣646-1
【☎︎】 0288-96-0321
【入浴料】 500円
【入浴時間】 10:00~17:00
【定休日】 無休
【HP】 こまゆみの里
参考であり、変更もしくは過去のデータである恐れがありますのでご理解ください
logbook #175 平家平温泉 こまゆみの里
ワタシが生まれるずっと前の
日本の高度経済成長期
国民の娯楽のひとつとしての”温泉”が一大ブームとなり
観光の大衆化、大量化、広域化によって
全国の温泉地は大きく変貌を遂げていきます
両親から話を聞けば
当時の新婚旅行のメッカは熱海という時代
白いスーツケースのカップル(アベック 笑)の姿
”湯治場”という温泉地のイメージが一掃され
熱海を中心に大型ホテルが次々と出現していきます
1973年の石油ショック、その後のバブル崩壊
2011年の東日本大震災の追い打ちにより
団体客の足が途絶え
温泉地を取り巻く環境は年々厳しさを増していきました
ワタシ達も全国を回りながら
当時の”遺産”となてしまった
ゴーストタウンのような温泉地をたくさん目にしています
関東圏のワタシは子供の頃に
”聚楽よ〜ん”と悩ましげにポーズをとる
マリリンモンロー(的な)女性のCMや
男の子が大きな魚を抱える”伊東に行くならハ・ト・ヤ”のCMなど
記憶に残っています
良き時代でしたね
栃木県を代表する鬼怒川温泉郷も
当時繁栄を極めた温泉地のひとつですが
ココも例外ではなく観光過疎化の影響を
ダイレクトに受けています
しかし今でも密かなる温泉ブームの
復活の兆しはあります
ただ”形”が変化してきました
団体客を受け入れるデラックスな大型ホテルから
個人のお客さんを大切にする温泉宿や
秘湯・湯治場の鄙びた雰囲気を残しつつ
和とモダンのテイストを上手く癒合する形をとり
それを大々的なCM戦略から
口コミ・ネットの時代背景に合わせ
”隠れ家”的要素を旨味に集客する形へと
時代は変化してきています
ただ広いだけの大浴場より
露天風呂付き客室を設け
宿泊客同士があまり顔を会わせることのない静かな宿が
主流になりつつあります
倒産した大型ホテルを買い取り
全面的に今の潮流に合わせた作りと戦略によって
全国各地で成功を収めている”星野リゾート”が
いい例ですね
今回は時代の遺産になりつつある
大型ホテルやリゾートマンションの立ち並ぶ
鬼怒川温泉を抜け
さらに栗山村から川俣を過ぎ
人里離れた”奥鬼怒温泉郷”にやってきました
平家の落人伝説が残るほど
人を寄せ付けることのなかった秘境
道路整備により秘境が秘境でなくなりつつある現在
新しい形の”個人満足”の魅力的な宿が
点在する温泉地として人気の奥鬼怒温泉郷
女夫淵温泉の数キロ手前にある
”平家平温泉”と名のつく一軒の温泉宿
”こまゆみの里”
1984年創業の比較的新しい宿
館内は樹のぬくもり漂う素敵な空間です
ちなみに館内に使われている様々な古木は
どれも樹齢何百年だそう☆
敷地面積13,000坪の中に
混浴の露天風呂を始め
母屋や幾つかの宿泊棟を結ぶ
渡り廊下が伸びています
男女別の内湯の他に
女性専用露天風呂と混浴の大露天風呂
特に露天風呂からは
鬼怒川の流れと
奥鬼怒の山々を見渡せる
最高のロケーション
栃の木をくりぬいた丸太ブロに
一気に体を沈めると
お湯が滝のように音を立てて
かけ流されていきます
この音
この感じ
メチャメチャ贅沢〜
家庭用の浴槽では
ついついお湯が勿体無いので
この”ざぶ〜ん”はしませんからね(笑)
マタギの里といわれるだけあって
こまゆみのご主人のお話では
先日も眼下の鬼怒川の河原を
ツキノワグマの親子がお散歩していたそうです
そうココは彼ら自然動物のテリトリーでもあるのです
うまく共存共栄が大切ですね
温泉宿を切り盛りするという事は
自然界のすべての事を受け入れる覚悟も必要なんだろうな
感謝の気持ちと決断☆
自然界からの恩恵は
時として災害という形で
すべてを奪い去っていく事もあります
2013年2月25日に震度5強の栃木での大地震では
こまゆみの里の湯脈が変わり
温泉が一時ストップしてしまったそうです
オーナーも一時は廃業も考えたそうですが
現在はしっかりお湯も戻ってきました
本当によかったです☆
自然を相手に
日々温泉を切り盛りしてくださる
湯守の英雄の方々へ
心から感謝です
すべてのものは時代ごとに形を変えていきます
それは"進化”であるものもあれば
”退化”の場合もあります
”温泉”と一口に言っても
長い歴史の中で
地域に根付き
人々の生活習慣の中でなくてはならない
湯治場としての温泉地の姿
熱海の"金色夜叉〜尾崎紅葉"や鉛温泉の"銀(しろがね)心中〜田宮虎彦"
四万温泉の”風の便り〜太宰治”
湯ヶ島温泉を舞台にした"伊豆の踊子〜川端康成" などに見る
文豪の愛した温泉のイメージ
レジャーを楽しむ観光地としての温泉
癒しを求める ”癒し”の温泉
時代によって求めるニーズも変わり
宿の形も変化していく
それでも日本人の心にある
不変的な拠り所としての”温泉”
であることは間違いありません
みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪
【平家平温泉 こまゆみの里】
みうたんお気に入り度☆☆☆
【住所】 栃木県日光市川俣646-1
【☎︎】 0288-96-0321
【入浴料】 500円
【入浴時間】 10:00~17:00
【定休日】 無休
【HP】 こまゆみの里
参考であり、変更もしくは過去のデータである恐れがありますのでご理解ください
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