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ヒーリングアートのお湯♪

logbook #217 鳴子温泉郷 東鳴子温泉 大沼旅館





昔ながらの湯治宿が軒を連ねる静かな鄙びた温泉街に
異色とも言える現代風テイストを取り入れた温泉旅館があります
東鳴子温泉「大沼旅館」

普通は黒川温泉に代表されるように温泉地自体が
現代風のテイストを取り入れ集客を見込むことが多く
その波の中で昔ながらの湯治宿は
ひっそりと息を潜むようにしているのが常ですが
ここ東鳴子では全く逆(笑)
未だに時代が止まってしまったかのような雰囲気漂う
昔ながらの湯治宿や商店が軒を連ねる温泉街に
ここ大沼旅館だけが(ニューあらおも)鉄筋4階建てという
かなり”浮いた”存在になっています

大沼29

東鳴子の共有源泉と自家源泉の2つを持ち
館内6つのお風呂と裏山にある庭園露天風呂の7つのお風呂を楽しめます

自家源泉使用の「灯りの湯・陽の湯・陰の湯」は
それぞれ貸切風呂で宿泊者専用
裏山にある庭園露天風呂「母里(もり)の湯」は共有源泉を使った宿泊者専用
なので今回はスルー!
自家源泉と共有源泉を使用する女性専用浴室「天女の湯」
変わり種の「ふかし風呂」は浴室にマットが敷いてあり
いわゆるサウナのようなタイプのお風呂
そしてメインの混浴大浴場「薬師千人風呂」と湯めぐりできるラインナップ

今回は立ち寄りでの訪問だったので
混浴の「薬師千人風呂」を堪能しました

名前通り1000人の入浴は不可能ですが(笑)
東鳴子温泉の中では相当広い湯船
他の宿でも使用されている共有源泉ですが
場所によって微妙に色や匂いが変化するのがおもしろいですね
ここでは緑がかった緑茶のような色
湯温も適温でとても入りやすかったです

湯底中央にある穴から
掛け流しの源泉が自噴されているので
新鮮なお湯を楽しむことができます

大沼24

この薬師千人風呂の大きな特徴のひとつが
ご覧のように浴室の壁に描かれた仏画☆
今までの仏画といえば妙に怖かったり
不気味だったりという印象が強いのですが
ここに描かれている仏画は、とても優しく穏やかな顔をしています

なるほど、聞けば女性画家の作品だそうで
高橋典子さんという仏画を専門とするアーチストが
1996年に半年間をかけて描きあげた大作☆
浴室の壁全面に描かれているので
浴室内を、あたかも美術館で絵を鑑賞するかのように
正装でゆっくり見て回りました
その天女達の表情はとても優しさで溢れていました

”ヒーリングアート”ってみなさん知ってますか?
病院や施設などで用いられる療法のひとつで
絵画を見ることによって心が癒され
人間が本来持ち合わせている治癒能力を高める効果のある治療法です
この薬師千人風呂の壁画も
温泉の効能をより高めてくれる事間違いなしですね

大沼13

ちなみに現在のご主人の奥様は作曲家で
あの坂本龍一さんを人脈に持つ
業界では有名な方なんだそうです☆
東鳴子のテーマ曲も手がけているんですって!
(そんなものがあるなんて!)

昔ながらの鄙びた閉鎖的なイメージが強い東鳴子ですが
実は過去に大きなアートイベントなどが行われていたんですよ~
「GOTENGOTENアート湯治祭」といって
2005年~2008年に開かれたもので
駅コンサート(クラッシックからポップスまで)
映画祭、田んぼ湯治、作品の町内展示など
東鳴子温泉観光協会が町をあげて行ったイベントで
その発起人の一人がここ大沼旅館の現在のご主人で
奥様の人脈をいかんなく発揮したという事です

いわゆる町おこしのひとつとしてのイベントでしたが
ただ単に有名な観光地を目指すという流れではなく
あくまでもイベントを通して、多くの人たちに
古き良き”湯治”の世界の良さを広めるために尽力されたのでしょう

「温故知新」
ただ単に世の中の流れに身を任せ
新し物を追うだけではなく
古きを重んじて、その良さを啓蒙していく事
そこに一石を投じた大沼旅館のご主人に敬意を表したいですね

昭和テイスト満載のこの温泉地で見つけた
素晴らしい宿でした

大沼9


みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

みうたんお気に入り度☆☆☆☆☆

【住所】 宮城県大崎市鳴子温泉字赤湯34
【☎︎】 0229-83-3052
【入浴料】 500円
【入浴時間】 11:00~14:00
【定休日】 なし

【HP】 大沼旅館HP


参考であり、変更もしくは過去のデータである恐れがありますのでご理解ください

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