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2016.01.29 魅惑の白濁湯
魅惑の白濁湯

logbook #194 白骨温泉 かつらの湯 丸永旅館





長野県松本市と岐阜県高山を結ぶ奥飛騨を抜ける国道158号線
3000mを超える山々の連なる日本アルプスの風景は
まるで襞(ひだ)が連なるように見えることから「飛騨」「奥飛騨」と呼ばれました
ひときわ高くそびえる乗鞍岳の北東山麓の急な斜面に張り付くように
10数軒の宿持つ名湯「白骨温泉」はあります

魅力はなんといっても質の高い「白濁湯」
白骨温泉イコール白濁湯という印象を強く押し出しています

松永旅館4

松永旅館5

鎌倉幕府の時代、奥飛騨を抜ける街道は「鎌倉往還」と呼ばれ
鎌倉と北陸を結ぶ重要な道とされていました
その頃よりこの白濁湯は利用され
戦国時代には武田家の銀山もこの付近にあったことから知られていました
湯治客が多くなった江戸元禄年間に現在のような温泉街が賑わいを見せます

国道から県道に入り更に深い谷の斜面に
この白骨温泉の温泉街が開け、現在9つの宿が軒を連ねています
更に乗鞍スーパー林道の入り口付近にあたる1kmほど先に
3軒の温泉宿があります
白骨温泉の中でも混浴の残る宿は2つ、どちらもこのエリアにありました

そのひとつが「かつらの湯 丸永旅館」
男女別内湯と混浴露天風呂を備える、小さな民家風の旅館です
館内は改装されていて清潔感漂う静かな雰囲気
内湯も露天風呂も決して広くはありませんが
その分源泉も鮮度を保つには丁度いい広さかもしれません

やはり一際目を引くのは
魅力的な白濁湯

松永旅館35

白骨温泉は共同源泉ではなく、各宿に自家源泉を持つ温泉地ですが
ここ丸永旅館は両隣の宿より引湯しています
露天風呂は「小梨の湯 笹屋」の源泉を、内湯はあの名宿「泡の湯」の源泉を使用していることから
ここはある意味一軒の宿で二軒分の源泉を味わえる”おいしい”宿でもありますね

ただどちらの源泉温度も37度と低いので、加温されていますが
飲泉も可能という事から100%源泉掛け流しである事が伺えます

「白骨温泉」...はっこつおんせん??と実にインパクトのあるネーミング☆
もともとは「白船温泉」と呼ばれていましたが、温泉成分の沈着する湯船や木々が
人骨に見えた事と大正時代に中里介山さんの長編小説「大菩薩峠」の中で
そのイメージ通り「白骨温泉」として紹介したことから「しらほね」と呼ばれるようになりました
標高1500mの奥深い秘境のイメージを、更に強く印象付けさせますね

そのように”白骨温泉イコール白濁湯”ですが
「温泉は生き物」であり自然環境の変化によって敏感に温度や色、ひいては湯脈までをも変えてしまう自然の産物
代名詞である白濁湯が白濁しなくなってしまった時期がありました

時代は昭和のバブルを超え”平成の大不況”を迎えた時代
売りである白濁湯を失いかけた某グランドホテルは
経営不振を逃れようとした一心だったのでしょう、入浴剤を使用した温泉偽装問題を2004年に週刊ポストが取り上げ大きあニュースとして取り上げられます
それは一部の宿に過ぎなかった事例であったにも関わらず「白骨温泉」全体の温泉偽装のように取り上げられてしまいます

松永旅館8

それどころか、ここに端を発した温泉偽装問題は全国に飛び火し
名だたる有名温泉地でも次々と発覚する大きな社会現象となってしまいました
ただ当時の温泉法に抵触することもなかった為に大きな責任を取られることはなかったのですが
宿を始め地域に与える経済的損失は大きく、その後数年は白骨温泉にとって暗い時代が訪れました
なにより倫理的問題という社会的責任は人々の記憶に深く深く刻まれてしまいます

10年以上経った今でも「白骨温泉イコール温泉偽装」のイメージはついて回ります
それは前述した通り「白骨温泉イコール白濁湯」の代表選手であるが故なのでしょうね

偽装が発覚した翌年「温泉法」が改正され、結果的には日本の文化である”温泉”が再度見直される事となり
”躓き”をきっかけに全国の温泉宿も今後の温泉のあり方や”湯守”という考え方を大きく見直すきっかけになったのかもしれません

白濁湯だけではなく自然の中で色を変えていく魅惑的な、そして神秘に満ちた”温泉”☆
”五色の湯”という変化するお湯の色を売り文句にした温泉もあるくらいですから
それもまた「温泉は生き物」という大きな魅力のひとつではないでしょうか

松永旅館9

今も刻々と湧出し続ける白骨の湯
この日もエメラルドブルーの素晴らしいお湯が贅沢にかけ流されていました
丸永温泉の内湯の秘湯の雰囲気は
心の癒しをも満たしてくれる効能があります

露天風呂は男女共内湯のサッシからアクセスしていきます
女性の場合は暖簾と囲いがあるのでお湯に浸かった状態から露天風呂に行けるので
比較的入りやすいと思います

後ろに見えるのが男性用内湯の窓
こちらから見えていなくても
向こう側から見えていることもありますのでご注意を(笑)

松永旅館16

静かな山間にひっそりと佇む丸永旅館
露天風呂は囲いがあり景観はそれほどありませんが
まわりの木々や自然の息吹を十分に感じさせてくれることは間違いないですよ☆

松永旅館19

みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

【白骨温泉 かつらの湯 丸永旅館】
みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 長野県松本市安曇4185-2
【☎︎】 0263-93-2119
【入浴料】 500円
【入浴時間】 11:00~15:00
【定休日】 無休

【HP】 丸永旅館HP

参考であり、変更もしくは過去のデータである恐れがありますのでご理解ください



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スノーモンキーに会いに行く♪

logbook #129 湯田中渋温泉郷 地獄谷温泉 後楽館




1970年のアメリカの『LIFE誌』の表紙を飾り
一躍世界中から注目される事となったニホンザル

ヒト以外の霊長類では最も最北に棲息し
マイナス10℃以下の冬をも耐えぬく彼らは
“スノーモンキー”と呼ばれ
しかもその姿はワタシ達と同様“いい湯だなぁ~”と
ご満悦で温泉に浸かる姿

LIFE誌 ニホンザル

長野県 志賀高原の玄関口に位置する
湯田中渋温泉郷に流れる横湯川
その上流にある地獄谷温泉は
一気に世界的も注目される事に☆

地獄谷と呼ばれ、古くは人々を寄せ付けなかったその場所は
切り立った崖に囲まれた渓谷で
今でも地中より100℃を越える”噴泉”が勢い良く吹き出し
地下5mの河床より自然湧出する湯気が上がってる光景は
まさに“地獄”のよう

そんな地獄谷もサルたちにとっては楽園
1964年に開苑した“地獄谷野猿公苑”は
自然のサルへの餌付けに成功し
彼らの生態、習慣を観察するために
世界中からたくさんの研究者や写真家も
足を運ぶ程です

餌付けをされる事で地獄谷住み着き
生活の中でサル達に余裕が与えられた頃
最初はサルの群れの子供たちが
遊びの延長で地獄谷温泉の一軒宿『後楽館』の
露天風呂へ入浴する様になり
やがて多くのサル達が寒い真冬のひと時を
温泉で過ごす様になりました

地獄谷後楽館②28

もちろん現在は山の上の野猿公苑内に
専用の露天風呂が作られていますが
冬の季節はこの露天風呂まで下りてきて
入浴客と混浴という光景もよく見られます

ワタシ達が訪れた初夏の季節は
残念ながらサルとの混浴は出来ませんでしたが
露天風呂の周りにもヒトから逃げる事無く
のんびりと過ごす姿がありました

地獄谷後楽館②4

後楽館には男女別内湯『延命の湯』と
ここの目玉である混浴の露天風呂があります
共に源泉は同じ河床からの自然湧出によるもの
パイプを通して下流の渋温泉や上林温泉にも供給されています

お湯はまったくクセの無い
ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉
露天風呂には湯の花が沢山舞っていました

但し、内湯はかなりの激アツ
(とくに朝一のお湯)な事も多いです(汗)
木作りで高い天井の内湯は
開放感もあり素晴らしい空間ですよ♪

地獄谷の大自然と良質のお湯
自然のサル達との共存共栄を観察しながら
横湯川を挟んだ目の前に吹き上がる
見事な噴泉を眺めながらの入浴は
至福の時そのもの..

ですが
ココは人気の”野猿公苑”のある観光地
サルの姿もたくさん見る事が出来ますが
沢山の観光客から見られる事も覚悟しましょう(笑)
女性は宿泊で夜の遅い時間
もしくは朝一の露天風呂をお勧めします♪

地獄谷後楽館②30


みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

【地獄谷温泉 後楽館】
みうたんお気に入り度☆☆☆☆

【住所】 長野県下高井郡山ノ内町大字平穏6818
【☎︎】 0269-33-4376
【入浴料】 500円
【入浴時間】 8:00~9:00 / 11:30~15:00(清掃時間あり)
【定休日】 無休(要確認)

【HP】 日本秘湯を守る会 後楽館

参考であり、変更もしくは過去のデータである恐れがありますのでご理解ください

五色に変わるお湯♪

logbook #128 長野県 五色温泉 五色の湯旅館




志賀高原を背負う形で三方を山に囲まれた
大自然豊かな“信州高山温泉郷”☆
深い松川渓谷を笠ヶ岳に向かって上流に向かう一帯に
それぞれ質の高い7つの温泉があります
別名『湯つづきの里』と呼ばれ
800年前に発見された歴史ある温泉です

IMG_1908のコピー

上流より
奥山田温泉 標高1500m
七味温泉 標高1200m
五色温泉 標高1100m
松川渓谷温泉 標高980m
山田温泉 標高860 
蕨温泉 標高760m 
子安温泉 標高700m
と、まさに“湯つづき”!

その中の山田温泉は200年以上の歴史を誇り
森鴎外・与謝野晶子など多くの文人墨客に親しまれてきた場所です
以前はここの風景館も混浴でしたが今は廃止になってしまいました

さらに上流に向け松川渓谷温泉をぬけると程なくして
今回のレポート『五色温泉 五色の湯旅館』が見えてきます

IMG_1948のコピー

大正時代から続く宿が今の経営者の手に渡ったのが昭和28年
昭和2年より続く万座温泉の老舗旅館“豊国館”の支配人だった
ご主人が五色温泉を今に残します
その昔はランプの宿だったそうです

季節や気温などの自然環境の変化によって
五色の顔を持つお湯は
硫黄の香り漂う含ラジウム硫化水素泉
ワタシが訪れた時は乳白色のお湯でした

とっても大好きなお湯☆

湯上がりに肌にこびりついてくる
黒い(濃いグレー)の湯の花が特徴的です

IMG_1903のコピー

目の前の大自然の中を流れる松川を見ながら
ゆっくりとした時間を過ごせます
まさに至福の時間ですね

便利さと豊かさをはき違えてしまっているこの時代に
“何もしない贅沢さ”や“何も無い大自然での時間”を過ごす事の出来る
ちょっとした心のゆとりの大切さを
大事にしたいなと思える温泉でした

目まぐるしく変わる時代の流れに翻弄される事無く
昔と変わらぬ今を残してくださった
この宿の主に感謝ですね♪

IMG_1934のコピー


みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪
ログ
【五色温泉 五色の湯旅館】
みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 長野県上高井郡高山村五色温泉
【☎︎】 026-242-2500
【入浴料】 500円
【入浴時間】 10:00~15:00(受付14:00)
【定休日】 年中無休

【HP】 五色の湯旅館HP

参考であり、変更もしくは過去のデータである恐れがありますのでご理解ください

美人の湯・美肌の湯♪

logbook #127 長野県 松川渓谷温泉 滝の湯




長野県屈指の高原リゾート『志賀高原』
長野オリンピックの大回転競技の会場にもなった
スキーヤーの聖地でもあります
夏は大湿原をトレッキングやキャンプ
秋は大パノラマの紅葉など
大自然を楽しめる一大リゾート!

志賀高原のほど近く、千曲川の支流”松川”が流れる“松川渓谷”は
深いV字峡谷を刻み“八滝”や“雷滝”など美しい景観を作り上げています
近年では紅葉の時季なると多くの観光客で賑わいます
この一帯は“信州高山温泉郷”と呼ばれ
古くは江戸時代より賑わったとされています

松川渓谷温泉 滝の湯27


その中に人気の露天風呂を持つ宿があります
『松川渓谷温泉 滝の湯』
やはりここも江戸時代には多くの湯治客で賑わっていましたが
その後徐々に衰退し『幻の湯』となったそうですが
信州に数多く伝わる“信玄の隠し湯伝説”をもとに
昭和42年に再度掘り当てられた温泉として
現在の賑わいを取り戻しました

松川渓谷の自然を生かし巨大な自然石で組まれた大露天風呂は
全長17mにも及ぶとても大きな湯船で
20人以上入っても全然余裕の開放感溢れる露天風呂

カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉のお湯には
無数の白い湯の華がゆらゆらと舞っています
“天然の保湿成分”といわれる“メタケイ酸”を多く含むお湯は
美人の湯・美肌の湯として女性にも大人気☆
バスタオル巻きOK、湯船が広く一カ所に固まらないという事も含め
女性やカップル人気なのも頷けますね☆

本当にお肌に優しいまろやかなお湯です♪

松川渓谷温泉 滝の湯14

紫外線の強い季節は日焼けには充分にご注意くださいね☆
肌に優しい温泉成分と松川渓谷の心地よいBGM
ワタシ達の目を楽しませてくれる素晴らしい景観という
様々な効能を感じさせてくれる宿です


みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

【松川渓谷温泉 滝の湯】
みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 長野県上高井郡高山村奥山田3681-377
【☎︎】 026-242-2212
【入浴料】 500円
【入浴時間】 10:00~17:30
【定休日】 不定休(要確認)

【HP】松川渓谷温泉 滝の湯

参考であり、変更もしくは過去のデータである恐れがありますのでご理解ください

町外れの湯治場

logbook #066 長野県 松代温泉 加賀井温泉 一陽閣




武田信玄の隠し湯のひとつとして
江戸時代に村ではじまった加賀井温泉
大正時代に復活させて今に至るそうです

現在は旅館部は閉鎖していて
温泉のみ解放しています

とにかく茶褐色の温泉成分で
露天風呂の一面は見事な色に染まっています
温泉井戸の周りも
見事な芸術作品になっています
湯の淵の棚田の様に石灰成分が☆
見事です!

松代a

平日の昼間にもかかわらず
多くの人達で溢れかえっていました
ほとんどが地元の方や
常連の年配の方達
湯治目的で毎日通われているみたいです

混浴の露天風呂は
かなりのぬる湯
長い人で2~3時間入っている人もいるそうです

ナトリウム・カリウム・カルシウムを含んだ
塩化物泉で
炭酸が多く含まれています

人が多くて写真撮影は自粛しました(汗)

松代b

上がり湯として男女別の内湯へ
この内湯が最高に身体を温めてくれます
内湯の中も沢山の人達した

町外れの田園風景の端にある
昔からの湯治場
ひとつの文化を見た気がしました☆


みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

【松代温泉 加賀井温泉 一陽閣】
みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】  長野県長野市松代町東条55
【☎︎】   026-278-2016
【入浴料】  500
【入浴時間】 8:00~20:00
【定休日】  無休

【HP】 

参考であり、変更もしくは過去のデータである恐れがありますのでご理解ください