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2016.05.22 あすか旅館
鳴子スタイル☆

logbook #208 鳴子温泉郷 中山平温泉 あすか旅館








あすか20

鳴子温泉地区から国道47号線を更に西へ
紅葉の名所として名高い鳴子峡の南西約1kmほどに位置する
温泉地「鳴子温泉郷 中山平温泉」
江合川の支流である大谷川のせせらぎに沿って豊富なお湯が湧き出しています

国内で確認される11種の泉質のうち
ここ中山平温泉だけでも5種類のお湯を楽しめます
◻︎単純泉
◻︎重曹泉
◻︎芒硝泉(ナトリウム硫化塩泉)
◻︎硫黄泉(硫化水素泉)
◻︎アルカリ性単純泉

特にアルカリ度が鳴子温泉郷の中でもひときわ高く
そのお湯は「うなぎの湯」とも称されています
この名前は、ぬるぬるした感触が得られる湯から来ています
ワタシの印象では鳴子温泉郷は西(中山平)に行くほどアッサリ滑らか
東(東鳴子)へ行くほど個性の強い濃いお湯のいめーじがあります

あすか9

現在は14の宿があり、鳴子温泉のような温泉街といより宿が点在する温泉地
地熱が高く、温泉郷の中でも湯量が最も豊富だそうで
72本ある源泉の役半分を個人が所有してるとの事

中山平温泉の開湯は300年前
元和~寛永時代の1628年
温泉の歴史もさることながら
この温泉地には義経伝説や俳聖・松尾芭蕉の辿った
”おくのほそ道”のひとつ古道『出羽街道中山越』が昔の姿のまま残り
多くの観光客がハイキングを楽しんでいます

今回お邪魔した宿は中山平温泉の静かな田畑が広がる集落にある
「あすか旅館」☆昭和の匂いプンプンの旅館です
入り口付近では源泉をタンクで買いに来るお客さんの姿がみられます

広い玄関と開放感はありながら少々薄暗いロビー
そして少々耳の遠いおじいさんに立ち寄り料金を払うと
館内の男女別の大浴場を案内されました
大浴場から混浴の露天風呂へ出られるのかと思いきや
そのようなドアも通路もなし...
駐車場からは建物の左端に囲いのある露天風呂は確認しているので
そのあたりを目指し館内を捜索するものの
一向に混浴露天への扉らしきものは、なし..

それもそのはず
混浴露天へは建物から一旦外へ出てアクセスするようになっていました
建物とは別の脱衣所であるプレハブ小屋から入る仕組みで
プレハブの引き戸の真ん中が囲いで仕切られていて
引き戸の片方から脱衣所に入り、引き戸の片方から露天風呂へ入るというもの
なんとも手作り感満載の複雑な作り ..
しかも南京錠がかけられていたので
再度フロントに行って鍵を借りてようやく露天風呂へ☆

脱衣所から露天風呂までの通路や
露天風呂の囲いは、若干というかまるで頼りなし(笑)
露天風呂からも駐車場が隙間から見えます
という事は注意しないと駐車場からも見えてしまいそうなので
女性は注意ですよ~

あすか15

ワタシの姿見えますかぁ~(笑)

あすか21

人が入っていなかった事もあり、ここでも”激アツ”の洗礼を受けました(汗)
アルカリ性単純温泉で源泉温度は80度と高め
湧出口から出てくる温度もおそらく60度近くあると思います
仕方なく水道のホースを引っ張ってきて加水...
それでもなかなか適温にならず悪戦苦闘
ようやく体をし沈める事ができました☆

「うなぎの湯」といわれる中山平のお湯
トロトロをイメージしていましたが、意外にあっさりのお湯
無色透明、無味無臭のさらりとした印象でインパクトもそれほど強くありませんでしたが
湯の中での肌の感触はとてもよく、上がった後もずっとポカポカ感が残っていました
さすが歴史ある中山平の湯、質は高いですね

あすか29

あすか31

尚、この露天風呂は雪深い地域のため冬季閉鎖となり
館内の内湯のみとなりますのでご注意を!
受付してくださった耳の遠いおじいさんに
何月から何月までが冬季閉鎖なのか聞いてみたら
「雪が積もってきたら入れないし、とけたら入れるよ~」との事(笑)
この曖昧さ加減にも鳴子スタイルを見た気がしました☆


みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 大崎市鳴子温泉星沼68-1
【☎︎】 0229-87-2131
【入浴料】 500円
【入浴時間】 10:00~17:00(要確認)
【定休日】 なし

【HP】


参考であり、変更もしくは過去のデータである恐れがありますのでご理解ください

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2016.05.15 ブルー♪
ブルー♪

logbook #207 鳴子温泉郷 鳴子温泉 旅館すがわら





鳴子温泉の起源は平安時代の837年(承和4年)
鳥屋ヶ森(鳴子火山)にて火山性の爆発が起こり
現在の鳴子温泉街の温泉神社付近からお湯が吹き出した事で始まります

1000年以上前に編集された「後日本後記」にはこう綴られています

「雷響き振動昼夜止まらず。
温泉河に流れてその色 漿(米を煮た汁)の如し。
加うるに以って山焼け、谷塞がり石崩れる。
さらに新沼を作る。
沸く声雷の如し」

すがわら22

この大規模な噴火を里人が朝廷に報告
この年の10月朝廷はこの地に一社を建てて
温泉神社を祀り”從五位下”を賜ります
鳴子温泉神社は延喜式内社の由緒の深い神社として
愛媛道後温泉の湯神社
兵庫有馬温泉の湯泉神社
栃木那須温泉の湯泉神社
福島湯本温泉の温泉神社
島根県の玉造湯神社とならび
その名は京の都にまで届いていたと言います

当時の雷鳴の鳴響く様子から
「啼き子の湯」と呼ばれ
それが「鳴子」に変わっていったと伝えられます

他にも平泉へ逃げる途中に生まれた義経の子を
この付近の湯で産湯につけた時に初めて啼いたことから
「啼き子」になったという伝承もありますが
真実は如何に...(汗)

現在は鳴子温泉神社の"一の鳥居"脇で
湯気を上げながら湧き出る源泉があり
「御神湯」として6本の木筒を通って
共同湯「滝の湯」へ流されています

鳴子温泉の豊富な源泉と湯量の起源はここにあり
そしてここに祀られる温泉神社も
鳴子温泉と共に歴史深いものなんですね

すがわら14

今回の宿は鳴子温泉街の東側
鬼首に向かう鳴子大橋の突き当たりにある老舗旅館
慶応元年1865年創業の「旅館すがわら」です

9つのお風呂を持ち
人気の貸切風呂が4つもあり
貸切追加料金や予約は一切なく
ご夫婦やカップルで楽しめる宿です

ワタシ達は混浴宿を中心に全国を回っていますが
「え?すがわらって混浴だった?」と思われる方も多いのではないでしょうか
宿のHPでも4つの貸切風呂と1つの足湯
男女別大浴場「摩天の湯」の内風呂と露天風呂
男女別大浴場「美肌の湯」の内風呂と露天風呂
とだけ記載してあります

ここ鳴子温泉の古くからの習慣である「湯治」において
高齢者の配偶者による介護という
なくてはならない文化が根付いており
”男湯に限り女性入浴可”という宿も未だに数多く残っているそうです
ここ旅館すがわらもその貴重な宿のひとつ

いきなりワタシが男湯に入浴して
騒ぎになっては大変なので、一応フロントで確認済み
やはり言葉を濁すように大々的には混浴を打ち出してはいないとの事でした
当然大浴場にワタシが入っていったら
知らない殿方達は「??」な表情をしていました(笑)

すがわら31

摩天の湯の露天風呂は小ぶりな作りで
山の斜面を利用した高台にある箱庭のようなお風呂
景観はほとんど望めませんが
庭木の緑もあり時折気持ちのいい風が流れていきます

この宿の目玉となっているのが摩天の湯の内湯♪
旅館すがわらの人気の理由その2でもある「美人の湯」なのです

特に館内の源泉の中でも美容温泉成分といわれる
メタケイ酸含有量が最も多いのがこの内湯
温泉成分は天候や温度などで様々な色や濁りを見せますが
ここのお湯の場合、見事な「青」に変化します
条件が揃えば見られるそうです

鳴子温泉の中でメタケイ酸が最も高い数値のこの源泉は
シリカコロイドの散乱現象により青くなるとの事

この日は運良く素晴らしいブルーのお湯を見る事ができました
「すがわらブルー」と呼ばれるお湯
窓から差し込む陽の光がより美しい”ブルー”を作り出しています

改めて温泉って生き物で神秘的なものだなぁ~と
とっても嬉しく、そしてとても幸せな気持ちになれた時間でした

すがわら30


みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

みうたんお気に入り度☆☆☆☆

【住所】 宮城県大崎市鳴子温泉新屋敷5
【☎︎】 0229-83-2022
【入浴料】 500円
【入浴時間】 10:30~14:00(13:30最終受付)
【定休日】 無休(混雑時はお断りあり)

【HP】 旅館すがわらHP


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公共の混浴の家!?

logbook #206 鳴子温泉郷 鳴子温泉 農民の家





鳴子温泉の歴史の中でも
異色とも言える温泉があります
その名も「農民の家」☆
すでにネーミングで人々を「?」と思わせるインパクトがあります

農民の家3

その外観は「農民の家」とは程遠い大きな建物
まるでマンモス校を思わせるような大きな”施設”という印象
公民館のような玄関を入ると受付があり
忙しそうに受付をしている人たちの姿が..
その方達も”従業員・スタッフ”というよりも”職員”という感じ
この違和感は...?

それもそのはず
異色とも言えるその訳は
ここ「農民の家」はJAが運営する
日本唯一の温泉保養施設としての専門農協なのです
敷地面積もかなりの広さを持ち
館内は迷路のように複雑怪奇(笑)
時代とともに増築を繰り返したと思える建物は
本館、A棟、B棟、東館、西館、北館、平成館と
初めて来た人は、きっと迷子になってしまうほど

宿泊部屋数は、な、なんと”300部屋”を超えます
最高収容人数は1061名....!言葉も出ません
そんなに対応できる職員はいるの?って疑問も出ましたが
内訳をみると”旅籠部屋が48室に対し
自炊部屋の数が274室になっていました
なるほどほぼメインは自炊湯治の施設ということです

農民の家24
混浴内湯「硫黄泉」
農民の家21

なので迷路のような館内には自炊の人たちが利用する
食堂、スナック!?(笑)、カラオケルーム、休憩室
マッサージ屋さんに診療室まで揃います
まるで一つの町がここあるようで
圧巻なのはちょっとした町のスーパーマーケットとも思える規模の売店
生鮮食品から鮮魚、お菓子、飲料、お土産、生活必需品など
ほぼほぼ何でも揃う品揃え
売店の外には大量の洋服(年配者向け)と靴が露天のように並べられています

ワタシ達が訪れた時期は農閑期に入ったばかりなので
稲刈りの終わった農家の方達でお祭り状態
皆それぞれがリラックスし、宴会場から聞こえる大音量のカラオケのBGMの中
楽しそうに館内で寛いでいらっしゃいました

地域の人たちには当たり前の光景
ワタシにとっては全てが不思議であり新鮮な世界でした(笑)

農民の家19

農民の家29

戦後間もなくの1949年(昭和24)に設立された農民の家
「昔は地主か金持でなければ温泉に入れなかったが農民の力を結集すれば
温泉に浸かって保養しながら教養を高めることができる
農民の別荘のようなものができるのではないだろうか」
という考えのもと当時の農協の組合員から出資金251万円を集め
110万円で土地を購入したのが始まりだそうです

それまでの基本構想では単に「農民保養所」としていましたが
「働く農民の憩いの家」後に「農民の家」という当時の志を反映した名前になり
そして「宮城県農民の家農業協同組合」としてに正式に設立しました。

「温泉療法の医学的研究の場としての病院だけではなく
湯治の実践の場としての施設がどうしても必要と痛感していた」
という当時の人たちの思いが反映されていることから
自炊が中心とされている意味がわかります

農民の家34

農民の家のお風呂の数や泉質も多彩で
独自の4つの源泉を使っています

◻︎男女別内湯(桧の湯)
含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉
源泉温度 86.1度
農民の家3号泉

◻︎混浴内湯(炭酸泉)
単純温泉
源泉温度 27.8度
農民の家4号泉

◻︎混浴内湯
含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉
(硫化水素型)
源泉温度 86.1度
農民の家1号泉

◻︎男女別内湯(やすらぎ乃湯)
含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉
(硫化水素型)
源泉温度 64.7度
農民の家2号泉

その中で混浴は2箇所になります

農民①35

農民①28

泉質の濃い硫黄泉の湯船にあふれるお湯は
雪深く寒さの厳しい鳴子でもしっかり冷えた体を温めてくれそうなお湯でした

もうひとつの混浴内湯の「炭酸泉」
硫黄泉の白壁と白濁湯の内湯とは対照的に
木造りのぬくもりを感じられる室内で
高い天井と柔らかい照明がとても印象的☆

炭酸泉の浴室には湯船が2つあり
無色透明の温度の低い湯船が「炭酸泉」
白濁湯の温度の高いお湯が「上がり湯」になっています
つまりメインの炭酸泉の源泉温度が27.8度と低いために
男女別内湯に使われる硫黄泉の源泉を上がり湯に使用
こちらは逆に温度が高いため湧出口にホースを入れて加水しています
炭酸泉の気泡は温度が高くなりすぎると消えてしまうからでしょうね

農民①24

さすがに冬場の炭酸泉は温度が低くて
ワタシは足湯程度になってしまいました...う~ん...もったいない...
でも常連のおじさま達は長い時間をかけて
寝湯のように炭酸泉に体を沈めながら
顔見知りであろう方達と世間話で盛り上がっていました
熱湯に何食わぬ顔で入浴する達人もいれば
ぬる湯の達人もいるんですね☆

炭酸泉の湯船の周りは茶褐色に変色し
上がり湯の湯船は白く硫黄成分で彩られていました
そのコントラストもまた美しいですね

ワタシ達が脱衣所で着替えていると
おばさま方4名が賑やかに入ってこられて
当たり前のように(当たり前ですが)脱衣し始めました
混浴慣れしているワタシもカレもその光景にはさすがに唖然と...
「あらぁ~今日は若い子が入ってたのね~」ってからかわれてしまいました
さすが混浴が当たり前の農民の家
その後、彼女達が入浴していった数分後に
追い出されるかのように出てきた殿方達の姿も
また農民の家の”ほのぼのとした”混浴の風景”を見た気がしました

農民①20

公共の場における混浴という形
高齢社会の真っ只中の現代において
配偶者の介護の必要性は切り離せない現実
そのずっと前から当たり前のように混浴という文化を
守り抜いてきた農民の家☆
素晴らしいですね

地元”鳴子温泉郷”の観光協会などには一切加盟せず
切り離された、いわば異色のこの施設
鳴子温泉のリゾート化の大きなトリガーになった要因としての
農民の家の話は今回は割愛します
それでも地域の人たちの必要不可欠な日常は
ひとつの文化として大切に守っていきたいと感じました





みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

みうたんお気に入り度☆☆☆☆

【住所】 宮城県大崎市鳴子温泉河原湯5-6
【☎︎】 0229-82-2121
【入浴料】 600円 (16時以降500円)
【入浴時間】 8:00~19:00 (2時間程度)
【定休日】 なし

【HP】 農民の家HP


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4つの源泉を満喫♪

logbook #205 鳴子温泉郷 鳴子温泉 姥乃湯





今から約1200年前の平安時代837年(承和4年)
鳴子火山と呼ばれる鳥屋ヶ森の噴火により
お湯が吹き出したとされる現在の鳴子温泉
この頃は鳴子の噴火後、40年間の間に
貞観大噴火(富士山噴火)、貞観大地震(東日本大震災級の三陸沖地震)、仁和地震(東南海トラフによる史上最大級の大地震)が起きた地殻変動の大きな時期でもあります

その自然の恩恵により生まれた鳴子温泉郷は
川渡温泉、東鳴子温泉、鳴子温泉、中山平温泉、鬼首温泉と
5つの温泉地から形成されます
古くから人々に愛され
今も絶えることなくもうもうと湯煙を上げています

姥乃湯1

鳴子温泉郷の特徴といえば370を超える
豊富な湯量を持つ源泉数もさることながら
全国にある療養泉11種のうち9種の泉質を楽しめる事
泉質のデパートって感じですね☆

5つの温泉地はそれぞれ個性的な顔を持ち
そのメインとなる「鳴子温泉」は昔ながらの自炊棟を持つ湯治宿から
高級旅館、大型ホテルなどバラエティに富んだ温泉街☆
陸羽東線(通称”奥の細道ゆけむりライン”)の鳴子温泉駅を中心に
お土産屋さんや宿が賑やかな温泉街を形成します

鳴子温泉郷の5つの温泉地プラス"赤倉温泉""瀬見温泉"の7つの温泉地を
割引料金で巡れる「湯めぐりチケット(一枚1,300円)」や
”下駄も鳴子”のキャッチフレーズで”下駄手形”と”下駄レンタル”で温泉気分を味わいながら
様々なサービスを受けられるキャンペーンなど
鳴子温泉郷の中でも観光に強く力を注ぐエリアです

姥乃湯8

そんな鳴子温泉にも昔ながらの混浴風呂を持つ宿も多く
その一つ「姥乃湯」にやってきました
宿も400年の歴史を持ち
鳴子温泉でも古い歴史のある宿のひとつ
旅館部と自炊部を持つ鄙びた雰囲気の旅館です

この宿には兄頼朝に追われ奥州平泉を目指した
義経にまつわる伝説が残されています
義経の正室である北の方が山形と宮城の県境近くの亀割峠で産気づき
亀若丸を産み落としますが産声をあげませんでした
これには理由があり義経はこの時、泣かれて里人に気付かれる事を恐れ
生まれたばかりの亀若丸の口を塞ぎ
一行の立場をつらつら話聞かせ、泣かないように言い諭したからだと言われます
その後、関を超えたところで産湯につけた途端
亀若丸は元気な産声をあげたそうです
その伝説に語られる産湯こそが、この宿に伝わる源泉である事から
「姥乃湯」という名前がついています

泉質豊富な鳴子のお湯
この宿だけでも実に「4つ」の異なった源泉を持ちます
混浴露天風呂の「啼子の湯」
4~5人もはいればいっぱいの岩風呂

ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉
(低張性中性高温泉)ph 7.6 源泉名:旧姥の湯
うっすらと濁りのあるお湯は
美肌効果にすぐれた美人の湯です

「啼子の湯」の名前も産湯につけた時に
大きな産声をあげた事に由来した名前で
それが「鳴子」になったという説もあります

姥乃湯15

次は男女別の内湯「こけしの湯」
小さめの浴室を開けると
強烈な硫黄臭に包まれます

浴室内の木造りの床や湯船の縁も
真っ白な湯の花に染められています

含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
(低張性中性高温泉) pH7.1
源泉名 : 姥の湯硫黄泉

白濁の硫黄泉といえば、強烈な酸性湯をイメージしますが
phを見てお分かりのように、見た目とは裏腹に
とてもなめらかなソフトなお湯なんです♡
「赤ちゃんでも入れる硫黄泉」ですよ
とても体の芯から温まるお湯です

姥乃湯24

あと内湯が2つありますが
「義経の湯」は宿泊者専用だったため未入浴
残す最後の内湯が「亀若の湯」
単純温泉(低張性中性高温泉)
源泉名 : 姥の湯 ph 6.6
正真正銘、義経伝説由来の”姥の湯”源泉です☆

鳴子温泉の泉質の多くが常識を覆すもので
ここも御多分に洩れず☆
単純泉といえば無色透明のイメージが強いのですが
うっすら濁りがあり鉄分が含有されている事は明白
オーバーフローするお湯の流れとともに
茶色に染まった床が効能の高さを物語っています

一番ぬるめのこのお湯は
肌にしっかりと染み付いてきて肌に優しい~
それもそのはず
メタケイ酸も自然含有されているとの事でした
「姥乃湯」の全ての源泉はとても美容に効果ありの宿なのですね♡

姥乃湯21

昔ながらの湯治場に残された「混浴」という文化が
未だ数多く残る鳴子温泉郷
その大切な文化・風習を昔から大切に
生活の一部として受け継いできた鳴子温泉の人々の思い
今回のレポートより
その素晴らしい温泉郷をまわっていきたいと思います


みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

みうたんお気に入り度☆☆☆☆☆

【住所】 宮城県大崎市鳴子温泉河原湯65
【☎︎】 0229-83-2314
【入浴料】 500円
【入浴時間】 9:00~16:00
【定休日】 不定休(要確認)

【HP】姥乃湯HP


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ノスタルジックな旅籠(はたご)へ☆

logbook #191 宮城県 鎌先温泉 木村屋旅館





仙台の奥座敷として有名な「作並温泉」「秋保温泉」
古くから湯治場として栄えた「鳴子温泉」と
宮城県には多くの温泉地があります
そんな中ワタシも初めて聞いた温泉地が「鎌先温泉」

鎌先温泉 木村屋旅館12

開湯はなんと今から600年ほど前の1428年の室町時代
地元の農民が山を草刈り中に、喉を潤すために水を求めたところ温泉の湧出を発見
鎌の先で伺いながら温泉を掘り当てた事から「鎌先」という名前がついたそうです

宮城県の南部に位置する「白石市」
宮城蔵王の玄関口であり仙台藩の支城である白石城の城下町
歴史を感じる人口3万5000人の静かな街です
素麺と違い「油を使わない手延製法」を忠実に受け継ぎ
一本一本丁寧に延ばし仕上げた独自の伝統の逸品「うーめん」が有名です

鎌先温泉 木村屋旅館7

その白石市から車でわずか30ほどの山あいに鎌先温泉はあります
現在はわずか5件の宿が残る小さな温泉街ですが
一歩温泉街に足を踏み入れるとノスタルジックな宿の佇まいに
古の時にタイムスリップしたかのような錯覚に☆
細く入り組んだ路地、木造建築の旅館群
宿泊者は温泉街の入口にある共用の駐車場に車を止め歩いていくので
足腰の弱い方や大きなトランクがあると大変なのですが
小京都を思わせる風情ある景観に心安らぎます

鎌先温泉 木村屋旅館9

その中で一際目を引く建物が木造4階建の老舗旅館「湯主一條」
今の建築法では絶対に難しそうなこの建築は
大正時代に宮大工が釘一本使わずに建てたもの
東日本大震災でもビクともしなかったそうです

現在で20代目というから驚き!
一條の祖先は京都の公家
戦国大名の今川義元の食客として仕え
織田信長に敗れた桶狭間の後東北に落ち延び
この地の湯で傷を癒し、そのまま宿屋を始めたそうです

伊達政宗、片倉小十郎も入湯したといわれます
まさに鎌先温泉のランドマークとして「Old Beauty」を今に伝えます

鎌先温泉 木村屋旅館6

今回訪れたのは鎌先の温泉街の中で最奥の最も高台に建つ「木村屋旅館」
1999年に改築した建物は鉄筋の5階建て
立派な石垣はお城のような佇まいを誇ります
この宿の創業は元禄元年(1688)で400年の歴史がある老舗旅館

ふたつの源泉を持ち、泉質はナトリウム-塩化物硫酸塩泉
わずかに鉄分を含むお湯は茶褐色の”にごり湯”になっていて
肌に優しくなじむ素晴らしい名湯
昔から「傷は鎌先」といわれる薬湯で湯治客には人気のお湯です

鎌先温泉 木村屋旅館1

最上階には男女別の内湯「殿の湯」と「姫の湯」とそれぞれの露天風呂「月見浴殿」
そして混浴内湯の「天狗岩風呂」があります

最上階にある「月見浴殿」からは鎌先の温泉街が一望できる素晴らしいロケーション
ただワタシが入浴したのは日没後だったので辺りは真っ暗でしたが
日頃の喧騒を忘れさせてくれるほどの静寂に包まれ心も体も癒されます
いつものごとく、宿泊のお客さんも少なかったので
男湯に潜入させていただきました~ごめんなさい...
内湯も共に改装されてからの湯殿らし新しい感じでした

さぁメインの混浴内湯の「天狗岩風呂」
こちらは本館の1階の一番奥の方にあり
改装前の旧館的な雰囲気漂う廊下の先にあります
なのでちょっと寂しい雰囲気のエリアを抜けていきます

鎌先温泉 木村屋旅館16

「天狗の岩風呂」
鎌先の山に昔から伝わる天狗伝説をもとに
天狗の棲家をイメージして作ったそうですが
なにせ薄暗く、なんとも不気味な印象
柱ともいえないような鍾乳洞のような感じで
奥の方はちょっとした洞窟風呂になっています

ハッキリ言って....怖いです....(汗)

男女別の脱衣所からアクセスしますが
ワタシは怖がりなので男性用脱衣所でカレとヌギヌギ..
違う意味で女性一人での入浴は、やっぱり怖いと思います
ここだけは男性でも誰かいてくれた方が安心できそう

鎌先温泉 木村屋旅館21

鎌先温泉 木村屋旅館19

浴室の壁には天狗のお面が!
一層不気味さを醸し出しています...
ただただ静寂の中にお湯の流れ出る音だけが響きます

鎌先には天狗伝説だけでなく河童伝説や
あの”かぐや姫”伝説も語り継がれています
きっと人里離れた山間だけに
人々を寄せ付けなかったミステリアスな場所だったということでしょうね
天狗岩風呂はちょっと怖かったけど(汗)

高度経済成長もバブルの波も跳ね除け
古の時の流れを今に伝える鎌先をぜひ皆さんも感じてみてください

鎌先温泉 木村屋旅館24


みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

【鎌先温泉 木村屋旅館】
みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 宮城県白石市鎌先温泉1-51
【☎︎】 0224-26-2161
【入浴料】 500円
【入浴時間】 10:30~16:00(天狗の岩風呂利用可能か電話で確認)
【定休日】 不定休(要確認)

【HP】 木村屋旅館HP

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