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2016.12.24 滝の湯☆
滝の湯☆

logbook #234 西山温泉 滝の湯



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”滝の湯”というネーミング
これって結構ある気がします(笑)
もちろん温泉宿から街の銭湯に至るまで
よく使われる事の多い名前のひとつかも
同じ西山温泉にある”中の湯”もしかり(笑)

全国苗字ランキング”佐藤さん””鈴木さん”のようにね☆

一見こんな所に温泉?と思ってしまうような
山間の農村にある”神の湯”と呼ばれてきた西山温泉は
養老元年(717年)に発見されたと伝わる歴史ある温泉地
今回お邪魔したのはそんな山間の集落の中でも
中央部に流れる滝谷川沿いの狭い平地の中にあります
すでにご紹介してある「下の湯」「中の湯」の間にある川沿いの宿
明治32年(1899年)創業の鄙びた宿です

滝の湯4

門構えこそ”瀧之湯”と掲げられた古い看板と
明治建築の門構えが歴史を感じさせますが
玄関を入ると改装され、古さは一切感じません

お風呂は男女別の内湯と混浴の露天風呂
それほど大きくない湯船ですが
目の前に滝谷川が流れ向こう岸には
この宿の前の由来か小ぶりな滝がチョロチョロと流れ落ちています

源泉は2つあり独自源泉の「滝の湯」と共有?の「荒湯」
この露天風呂と男性内湯は「荒湯源泉」を使用
源泉温度81度(熱い...)の含硫黄-ナトリウム-塩化物泉ph8.0の美人の湯
女性内湯「滝の湯」の源泉温度は84度のナトリウム-塩化物泉
共にphが高い事でお肌に優しく、まさに美人の湯
”滝の湯”ではこの美人の湯を使ったオリジナルコスメを展開しています

露天風呂の向こう岸に最初は社?と思った源泉タンクらしきモノが見えます
やはり源泉が2本という事で、長い2本のホースで引湯しているのがわかりますね

滝の湯7

滝の湯8のコピー

はじめは相当”湯かき”をしないと入れないくらい
やはりココでも西山温泉激アツの洗礼を受けます
けど慣れればゆっくり入っていられるくらいなのでご安心を☆

目の前の滝谷川は鮎の解禁になると
放流された鮎が一斉にこのあたりに泳ぐため
シーズン中は目の前に釣り人の姿が見られるでしょう
よって、この露天風呂は公開ステージのように丸見えになる事は間違い無し(汗)
なので女性はご注意!
ワタシは..さほど気にならないので大丈夫です
かといって露出癖がある訳でもないので自然体です(笑)

滝の湯12

滝の湯26

川沿いに腰掛け(正装で)ると、時折吹く山からの風が
お湯で火照った体に心地よい♪
中の湯方面に架かる橋に目をやれば
地元のおじいさんかな?ゆっくりお散歩中
日向ぼっこをかねてとても気持ち良さそう☆

まるでその姿は”ナマケモノ”のようにゆ~っくりとゆ~っくりと進んでいます
でもここは西山温泉
誰にも急かされる事もなければ急ぐ事もありません☆
毎日の日課であろうお散歩を
あおのおじいさんは毎日毎日何年もこなしているんでしょうね

あ~なんだか平和なこの西山TIMEに睡魔が襲ってきました~
という事で、この後約一時間ほど
湯船の脇の日陰で超爆睡したのはいうまでもありません(笑)
ちなみにカレに「結構本気寝だったよ」と言われました

忙しい毎日から
ちょっと離れて
みなさんもこの西山TIMEに触れてみてはいかがですか?

滝の湯32のコピー





みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 福島県河沼郡柳津町砂子原長坂829
【☎︎】 0241-43-2311
【入浴料】 500円
【入浴時間】 10:00~18:00
【定休日】 無休

【HP】 滝の湯HP


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お湯もお風呂も贅沢三昧♪

logbook #233 西山温泉 中の湯



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開湯2000年余の歴史を持ち
日本最古の歴史書である”古事記”の中でも
「神の湯」と伝わる神秘の温泉「西山温泉」
その中で比較的中心地(温泉街ではないのですが)
只見川の支流である滝谷川沿いに建つ宿「中の湯」へ行ってきました

本館にて立ち寄り料金を払います
「中の湯」では2つのコースから選ぶシステム
本館男女別内湯”杉の湯”の場合は400円
別館の混浴内湯と混浴露天に入る場合は....800円!!
ちょっと高めかな~って思いながら
ワタシたちは当然のように別館混浴を選択
お金を払って別館の湯小屋へ向かいます

思ったよりも立派な建物で
「中の湯」という立派な看板が掲げられたいました

中の湯2

中の湯8

リニューアルしたのか真新しい木のぬくもりを感じる
男女兼用の広めの脱衣所
浴室内を覗くと、10~15人はゆうに入れそうな大きな湯船
内湯から続く露天風呂も10人は入れそうな立派な岩風呂!
先ほど高いな~と思った立ち寄り料金
なるほど...訂正します(汗)

混浴内湯”中の湯”はヒノキ造りの大きな浴槽
そこに注がれるお湯は適温になっていますが
源泉温度はなんと98.9℃...!あと少しで沸騰レベル!
さすが”柳津西山地熱発電所”を持つエリアだけあって
地熱のエネルギーがパないですね~
泉質は硫黄を含んだナトリウム-塩化物泉☆
湧出口は真っ白に硫黄がこびりついています

高く取られた湯気抜き天井の太い梁も見応えがあり
窓も大きく取られるなど開放感も良く
ほのかに硫黄の匂いのする浴室内は癒し効果抜群です

中の湯7

内湯の”中の湯”と露天の”荒湯”は正真正銘混浴ですが
「中の湯」という宿自体がこじんまりとした旅館で
部屋数が6と少ないことや
平日の立ち寄り入浴のお客さんも決して多くないことから
ほとんどのケースが”貸切”という感じで対応しているみたいですね
なのでこの時も”貸切”状態でこの広~い内湯と露天風呂を満喫♪
とても贅沢な時間を過ごせます

この宿には源泉が3つあり、本館男女別内湯の「杉の湯」
混浴内湯の「中の湯」、混浴露天風呂の「荒湯」は全て別源泉
泉質はどれも含硫黄-ナトリウム-塩化物泉☆
phはどれも8以上で、肌に優しいお湯でした

露天風呂に入った時は小雨が降っていましたが
半分が屋根になっているので問題なく楽しめましたよ☆

西山温泉のある柳津エリアの冬は降雪量も多く寒さも厳しのですが
この地熱と豊富なお湯によって、昔から人々の生活にはなくてはならない
貴重な温泉として守られてきたことでしょうね
この露天風呂に浸かりながらの雪見風呂も格別でしょうね~

中の湯19のコピー

中の湯12

西山温泉はシュールな画風と内容で貧困湯治スタイルを描いた
「つげ義春」の作品でも何度か登場し
彼の代表作”桃源郷”では中の湯の旅館の外観と、この中の湯が描かれています
今でこそ改装されていますが、彼がこの地を訪れた頃の「中の湯」は
きっと彼が理想とする”貧困旅行”にはぴったりの宿だったのかもしれませんね

今でこそ中の湯の建物は改装され”貧困”さは感じられませんが
西山温泉自体の静かな山間の農村のイメージは
きっとその当時から変わらずにあるのだと思います
多くの人たちに知ってもらいたい反面
そっとこの日本の原風景を残していきたい気もします

中の湯28

ワタシも混浴をめぐりこの地に来るまで
ここの存在自体全く知りませんでした
でも、全国各地を回る中で
この西山温泉のような歴史あるひっそりとした温泉地と出会えることに
喜びを感じ、なによりもそんな温泉地を守り続けてくれている
地域の方達に感謝の気持ちが芽生えます

後継者不足や高齢化により存続を危ぶまれる西山温泉ですが
日本の温泉文化のひとつとして
この西山温泉を残していきたいと
このお湯に抱かれながら強く思いました

中の湯26



みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 福島県河沼郡柳津町大字砂子原字長窪884
【☎︎】 0241-43-2424
【入浴料】 別館使用(混浴内湯・混浴露天) 800円 本館使用(杉の湯 男女別内湯)400円
【入浴時間】 7:30~21:00
【定休日】 不定休(要確認)

【HP】 中の湯HP


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どこの”下”??

logbook #232 西山温泉 下の湯



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下の湯4

柳津の福満虚空蔵尊の門前町として栄えたこのエリアには
豊富な温泉と昔ながらの湯治の名残として
未だに数多くの混浴文化が根付いています
温泉街らしい温泉地としては
名前の通り”柳津温泉”がありますが
そこに長い間、引湯をしていた温泉地こそが
この西山温泉です

この地の8つある源泉に順序良く浸かることで
万病に効くと謳われた西山温泉は
古くより「神の湯」と呼ばれてきました

豊富な湯量を象徴するかのように
すぐ近くにはこの地の地熱を利用した
”柳津西山地熱発電所”があります
しかも国内有数の出力を持つそうです

見た限りでは観光の”か”の字も感じることのないような
静かな山間の集落の西山温泉
そのポテンシャルには相当期待できそうです☆

下の湯9

静かな温泉地である西山温泉は
高低差も多く入り組んだ細い道を進みます
その中でも最も分かりづらい場所にある宿が「下の湯」
おそらく初めての人は100%迷うことになりそうです

同じく混浴を持つ宿「滝の湯」の裏道を回り込むように進み
空いたスペースに車を停め
目の前の川に架かる、小ぶりながらしっかりとした吊り橋を渡った先に
西山温泉の情景にこれまたドンピシャな外観の「下の湯」はあります
看板がなければ、普通の民家にしか見えません(笑)

「おじちゃ~ん、おばあちゃ~ん遊びに来たよ~」
と声をかけたくなるような雰囲気の中
声をかけると奥の居間の方から
年配のおばあさんが出てきて案内をしてくれました

まさに生活感を感じられる長い廊下を奥に進んだ先に
この宿に一つだけある混浴の浴室があります
意外に廊下も脱衣所も清潔感があり新しい感じなので
最近リニューアルしたのかな?
浴室は二つに分けられた湯船が並ぶシンプルな作りです

下の湯18

さすがは日本有数の地熱発電を持つ西山温泉☆
源泉温度は70度近く、貯められたお湯の温度も
ゆうに50度近くはありそう(汗)
これに地元のおじいさんたちは涼しい顔で入るのかしら...
新参者のワタシにはかなり厳しい洗礼(涙)

たくさん重ねられたケロリンの桶で分けられた湯船のうち
向かって左側は源泉がそのまま注がれているので熱め(かなり)
そのお湯が流れている右側はややぬるめ(でも熱め)です
やはり源泉直のお湯には温泉成分の湯の花が
溶き卵のように舞っていて、程よい硫黄臭が感じられます

下の湯33

10分以上の湯かきでの激アツ湯との攻防の末ようやく適温に☆
ぬるめの方のお湯にゆっくり浸かります
含硫黄-ナトリウム塩化物泉のお湯は
とても優しくお肌を包んでくれます

「下の湯」という名前
あちこちの温泉地でもたまに聞くネーミング
湯布院の混浴の共同湯にも「下ん湯」ってありましたね
ここは立地的に宿の頭上高くに高架橋が通っていますが
それが「下の湯」のネーミングとは思えません(笑)
おそらく(推測)源泉の出ている場所の下という意味なのかもしれませんね
先ほどもご紹介したように
初めての人はなかなかたどり着けない立地からも
まさに「下の湯」という名前はぴったりです

下の湯25

下の湯23

各地の混浴宿のお湯の泉質や効能も多種多様であるように
その宿の"個性”をや”湯守”のセンスが表現される浴室インテリア(!?)
こだわりを持った所もあれば、全くこだわっていない所もあり
中には意識していないのに経年劣化や温泉成分などによる変色も手伝って
自然に”こだわり”のようなセンスを見せる宿もあります

「下の湯」の雰囲気、ワタシは好きです
湯気抜き屋根や壁は木造りのぬくもりあり
腰壁のグレーとえんじ色の様な見事な色合いのセンス
そして大谷石のような切石の床
長年のお湯の流れでしょうか
下の湯の歴史を刻む様にボコボコとした凹凸を生み出し
とても全体的なバランスがいいんです
これが”こだわり”なのか”偶然”なのかわかりませんが(笑)
とにかく居心地が良かったな~

飾り気の欠片もなく
山間の素朴な原風景の中の湯量豊富な温泉地
”こんな所にこんな素晴らしい温泉があるなんて”と
間違いなく感動に値する西山温泉
ただ全国的に見られる様に
ここでも宿主の高齢化の波が押し寄せ
近年では廃業を余儀なくされる宿も多くなっている様です
この西山ismを継承しつつ
いつでも帰ってこれる様な温泉であってほしいです

帰りがけ「お世話様でした~」と玄関で声をかけましたが
居間の方では大音量で付けてある”ミヤネ屋”らしき番組の音声のみが
下の湯に響いていました(笑)

これもまた”西山ism”(笑)

下の湯34






みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 福島県河沼郡柳津町五畳敷字下の湯44
【☎︎】 0241-43-2021
【入浴料】 400円
【入浴時間】 9:30~17:00
【定休日】 不定休(要確認)

【HP】


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門前町の温泉♪

logbook #231 柳津温泉 内田屋



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混浴が数多くの残るひとつである福島県
特に会津エリアには素晴らしい混浴が未だに多くあります
磐越自動車道の”会津坂下IC"から只見川と只見線に沿って
新潟県南魚沼までをつなぐ国道252号線は
日本屈指の降雪量を誇るエリアであり
記憶に新しい平成23年の新潟福島豪雨では大きな被害をもたらした地域

この国道252号線は通称「六十里越 雪わり街道」と呼ばれ
昔からの難所としても知られてきました
長い歴史の中で常に厳しい自然環境に人々は翻弄されつつも
その雪解け水などからの恩恵として豊富な温泉が沢山湧出し
地域の人々の身体を癒してきました
特にワタシ達には嬉しい混浴も多いエリアです

そんな「雪わり街道」の福島側の入り口
”柳津(やないづ)温泉"に今回は足を運ぶことに☆

まず目につくのが柳津町のランドマークでもある
「福満虚空蔵尊 圓藏寺」
荒々しい崖に乗り出すように鎮座する大きなお堂は
見るものを圧倒する存在感があります

内田屋1

ここは茨城県の東海村”大満虚空蔵尊”と
千葉県天津小湊”能満虚空蔵尊”に並び
日本三大虚空蔵尊のひとつに数えられます

弘法大師が唐の高僧より譲り受けた霊木を
帰国後に3つに分け海に投げ入れたところ
茨城県東海村、千葉県天津小湊、そしてココ柳津に流れ着いたそうです
(ここ海じゃないのに...??)
その知らせを聞いた弘法大師はその木で虚空蔵尊菩薩を刻み揚げ
その菩薩を受け継いだ会津の名僧が807年にお寺を開創しました
つまりこの柳津の虚空蔵尊は1200年の歴史を持つ由緒ある場所なんですね
現在の本堂も文政13年(1850年)に改装されたままだそうですよ

内田屋16

そんな歴史を刻む柳津温泉
虚空蔵尊の表参道のすぐ入り口にある宿が
今回お邪魔した「内田屋」

客室10の小さな宿ですが
とても綺麗に清掃され、案内してくれた女将さんも
とても笑顔で対応してくださいました☆
ぜひ次は泊まりに来たいと思える暖かさです

早速、意気揚々とお目当の混浴露天風呂へ♪
男女別の脱衣所から内湯を通って露天風呂へ出るのですが
「あれ??」....
なんと...事前情報と違い露天風呂の男女の境に仕切りが...(汗)
ここも別浴になってしまったみたいです...

もともとそれほど大きくない露天風呂なのですが
仕切りができた事によって更にコンパクトになります
なんか勿体ないなぁ~と思いながら
平日だったし他のお客さんもいなかったので
仕切りを回り込んで男湯の方に入らせて頂きました

内田屋27

お湯は濁りのある源泉温度47℃のナトリウム塩化物泉
お肌にはとても優しい入りやすいお湯でした

柳津温泉は長い間、お隣の西山温泉より引湯をしていましたが
1987年に700mのボーリングを行い源泉が湧出し
現在は同時源泉を持つ温泉地として
7軒の旅館で温泉街が形成されています

柳津には会津の歴代藩主である蒲生家、加藤家、松平家はもちろん
あの織田信長や豊臣秀吉、秀次なども福満虚空蔵尊に代参し
ここの住職は5年に1度、将軍への拝謁(拝謁)を許されていたといいます
今では人口3000人ほどの静かな町ですが
歴史を辿るととても重要な格式の高い門前町だったのですね☆
当時の宿坊が、のちに旅館に姿を変え
現在の柳津温泉の姿があるのですね♪

虚空蔵尊は丑(うし)年の守り本尊☆
古くから丑は仏の使いとされています
ちなみに1200年前の虚空蔵尊建立の難工事で困っている際に
どこからともなく赤牛が現れ、材料などの運搬を手伝い
当時この辺りに蔓延していた疫病をも追い払ったそうです
会津に伝わる郷土玩具の「赤べこ」は
この伝説から生まれたそうですよ♪

内田屋37

すいません!男湯の内湯もお邪魔しちゃいました~♡

会津の歴代藩主も体を癒したであろうこの地で
歴史を感じながら時を過ごすのもいいものですね♪



みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 福島県河沼郡柳津町大字柳津字寺家甲174
【☎︎】 0241-42-2021
【入浴料】 500円
【入浴時間】 要確認
【定休日】 不定休(要確認)

【HP】 内田屋HP


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2016.11.06 まごろく?
まごろく?

logbook #230 乳頭温泉郷 孫六温泉



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全国の混浴温泉を渡り歩く中で
街中温泉もあれば観光温泉街の温泉あり
シーサイドビューのおしゃれな温泉など色々なカタチに出会えます
そんな幾つかのジャンルに分けられる温泉地の中でも
やはりワタシ達日本人のDNAをくすぐる温泉地といえば
いわゆる”秘湯”と呼ばれる山奥の温泉地ではないでしょうか

生まれ故郷や田舎を思い出させてくれる
郷愁を感じられるような宿☆

孫六35
~「ただいまぁ」と言いたくなるような孫六へのアプローチ~

でも秘湯と呼ばれてきたそのほとんどの宿も
実際に足を運んでみると
場所だけ見れば”秘湯”の要素はあるものの
建物や部屋は現代風隠れ家的にお洒落にリニューアルされ
携帯電話の中継基地からWi-Fi、ウォシュレット完備に至るまで
ホスピタリティー的には街中温泉や観光地温泉と
なんら変わらぬ”秘湯風”温泉が多くなってきた気がします

乳頭温泉郷と聞けば秋田を代表するメジャー温泉地のひとつであり
まさに”秘湯”という響きがマッチする印象でしたが
最近では外国人観光客も増加している事もあり
ここ乳頭温泉郷にも現代化の波が押し寄せ
温泉郷内の宿も次々とリニューアルされてきている現状に。
宿も組織運営というか人材育成にも力を入れ
最高のホスピタリティーを提供してくれています

でも心のどこかでは真の”秘湯”を求め
かつて、つげ義春の追い続けた世界観を探したくなります

孫六19a

そんな中で昔ながらの秘湯のカタチを残す宿が
温泉郷の最奥にある「孫六温泉」です

田舎の原風景に見るような小さな集落に似た外観で
3つの湯小屋と6つほどある建物からなり
増築や改築は見られるものの、お世辞にも洒落た感じは一切ありません
部屋もエアコン、テレビはなし、広縁や床の間もない6畳の部屋
蛍光灯からは子供の頃を思い出させるような
スイッチの長い紐が下がっていました(笑)
まさしく乳頭温泉のイメージにマッチした鄙びた宿であり
時代の流れに一切媚びることはしないという印象です

孫六14
~混浴露天風呂”下の湯”~後ろの小屋は「湯瀧」~

1902年(明治35年)に農林技師が密かに湧くお湯を発見
人伝いにこのお湯を耳にした田口久吉(久吉爺)は
生まれつき病弱な身体を治そうとこの地を訪れ
自ら笹子屋を建て湯治を行いました

三週間後には全身の調子がみるみる良くなり
その後完全に回復し、このお湯を広めようとこの場所を買い取り
1906年(明治39年)に湯治場を開いたのが「孫六温泉」の始まりと言われています

ちなみに初代の”久吉爺”は
その後も健康に過ごし79歳という長寿を全うしたそうですよ♪

「孫六」というこの名前
これは先祖代々からの屋号だそうです
田舎では同じ姓が多いため
今でも屋号で呼び合うことも多いのです

現在で4代目となるこの宿
昔ながらの茅葺き屋根を残すなど
”つげ義春”が愛する温泉のひとつとして
その湯治の面影を今に残しています

孫六12
~混浴露天風呂”上の湯”~

お目当のお風呂は湯小屋が3つ
1つ目は男女別内湯「唐子(からこ)の湯」
(”からこ”とは”河原の方”という意味でこの地方の訛りのようです)
2つ目の湯小屋は「石の湯」
女性専用露天風呂、混浴内湯と混浴露天風呂2つ
その露天風呂の中に3つ目の湯小屋「湯瀧」という打たせ湯があります

混浴の露天風呂は「石の湯」の内湯に近い”上の湯”と河原に近い”下の湯”の2つがありますが
湯の温度は”上の湯”の方が高め
混浴内湯からオーバーフローした廃湯に別源泉を混合させたお湯が溜められています

”下の湯”は”上の湯”の廃湯がそのまま溜められた感じ
なので一番新鮮なお湯は、おそらく混浴内湯ではないでしょうか☆
もちろん4つの源泉を持つ「孫六温泉」
唐子の湯の男女別内湯も新鮮なお湯を使用しています

孫六30

混浴内湯の「石の湯」
名前の通り大きな岩を利用した湯船があり
その上に小屋掛した造りの湯小屋☆
床の色の変色具合や木造りの壁に
白熱球の柔らかい光はとても居心地がよく
湯気抜きのある高い天井のお陰で窮屈感もありません

岩の割れ目からの湧出口と湯底から自噴するお湯☆
ご覧のように乳白色のお湯で人気の乳頭温泉には意外な透明なお湯
源泉は多少の湯の華が舞う濁り湯の単純温泉の50℃
(乳頭温泉郷のHPではラジウム泉と表記)
日によって多少色を変えるようで
このお湯が濁れば”雨”澄めば”晴れ”になると言われています

昔から「石の湯」にカップルや夫婦で入ると
末長く幸せでいられるという縁起の良いお湯なんですよ

孫六32

雪深い秋田の人たちは芯が強く素朴な方が多いと聞きます
孫六の方達も口数は決して多くはありませんが
「湯守」としての役割をしっかりこなす姿勢が伝わってきます
過剰なサービスこそありませんが
地場ものの食材を使った家庭的な食事や
帰りがけの「またきてくださいね~」という笑顔が
ワタシにとっては最高の温かいホスピタリティに感じました


みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 秋田県仙北市田沢湖田沢先達沢国有林
【☎︎】 0187-46-2224
【入浴料】 500円
【入浴時間】 9:00~16:00
【定休日】 なし

【HP】


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